ハーブティーを煮出す方法【実践レシピ付き】初心者でも失敗なし
煮出して作るハーブティー
「ハーブティーの煮出しと蒸らしの使い分けが分からない」
「効果的な煮出し方がいまいち分からない」
そんな疑問はありませんか?
この記事では、ハーブティーの初心者の方でも簡単に実践できるように、煮出しハーブティーの作り方を写真付きで丁寧に解説していきます。
煮出しの方法を覚えてしまえば、ハーブティーの楽しみの幅がぐっと広がります。ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。
「煮出し」と「蒸らし」の使い分け
「煮出し」と「蒸らし」の簡単な使い分け方をご紹介します。
・硬いハーブは「煮出す」
・柔らかいハーブは「蒸らす」
「煮出し」と「蒸らし」の使い分けは、ハーブが硬いか、柔らかいかの違いで判断します。
ハーブには、葉だけではなく、花や根や種子など、色々な植物の部分が使われています。どの部分からできたハーブなのかによって、「煮出し」と「蒸らし」の判断がしやすくなります。
硬いハーブの例
・根(ジンジャー、チコリなど)
・種子(カルダモン、コリアンダーなど)
・木の皮・枝(シナモン、リコリスなど)
例えばチャイを作る時、インドの人は煮出しながら作ります。それは、ジンジャーやカルダモンなどの硬いハーブを使うためなのです。
柔らかいハーブの例
・葉(バジル、ミントなど)
・花(カモミール、ラベンダーなど)
葉や花びらは柔らかいので、蒸らすだけでもハーブの香りをしっかりと引き出すことができます。
さらに、ハーブの部位に関係なく、簡単に「煮出し」なのか「蒸らし」なのかを見分ける方法もあります。
「煮出し」と「蒸らし」の簡単な見分け方
・手で簡単に破ることができたら、そのハーブは「蒸らし」でハーブティーを作ることができます。
・力を入れてもなんとか曲げられる程度、またはポキッと折れてしまうハーブなら、「煮出し」でハーブティーを作る必要があります。
手で破ることのできるほどの柔らかいハーブは、迷わず「蒸らし」でハーブティーを作りましょう。
「煮出し」と「蒸らし」を逆にしてしまうとどうなる?
「煮出し」と「蒸らし」を逆にしてしまうと、効能が全く引き出せない、味が悪くなるということが起こります。
本来「煮出し」で作るべきハーブティーを「蒸らし」で作った場合、ハーブの成分はほとんど引き出すことができません。香りと効能の弱いハーブティーになってしまいます。
本来「蒸らし」で作るべきハーブティーを「煮出し」で作った場合、効能が強力になりますが、味がきつくなり、飲みづらいハーブティーになります。
「煮出し」と「蒸らし」をしっかりと使い分けることが、おいしいハーブティーへの近道です。
煮出し方は4ステップ
ハーブティーの煮出し方は、たったの4ステップで完了します。
Ingredients ー材料ー
※できあがりの量 500ml・たっぷり2杯分
・ ドライハーブ … 小さじ山盛り2杯
・ 水 … 500ml
Instructions ー作り方ー
2 ハーブを入れてスプーンでひと混ぜし、ハーブを完全に水に浸します。
3 中火にかけます。沸騰したら弱火にし、フタをします。そのまま10~20分煮ます。(※)
4 ハーブをこしたらできあがり。
※ 薬として飲むハーブティーでなければ、5~10分程度煮るだけで十分です。
Tips ーレシピのポイントー
とろ火で煮込む
煮出す工程では、なるべく沸騰させないのが理想的です。弱火の中でも一番弱い「とろ火」で煮込みましょう。
フレッシュハーブを使う場合のレシピ
フレッシュハーブを使って煮出しハーブティーを作りたい場合には、次のように変更してください。
[材料]
・フレッシュハーブ … 大さじ山盛り1杯
・水 … 500ml
[作り方]
鍋にハーブと水を入れ、弱火で5分間煮たらできあがり。
初級編:ジンジャーハニーティーの作り方
生姜とはちみつがあればできてしまう、代表的な煮出しハーブティー「ジンジャーハニーティー」を作ってみましょう。
ちなみにこちらは、アメリカのおばあちゃんのお手製レシピです。
Ingredients ー材料ー
※できあがりの量 1杯分
・ 生しょうが(スライス)… 小さじ1
・ はちみつ … 小さじ1
・ 水… 250ml
Instructions ー作り方ー
1 しょうがは薄切りにします。1杯分のお茶には4~5枚が適量です。
2 鍋(または耐火性のティーポット)にしょうがと水を入れ、中火にかけます。
※ 写真では耐火性のティーポットを使っています。
3 沸騰したら弱火にして、フタをします。そのまま10分間煮ます。
4 しょうがを茶こしで取り除きながら、カップに注ぎます。
5 小さじ1杯のはちみつを混ぜたらできあがり。
Tips ーレシピのポイントー
しょうがの皮はむかなくてもOK
しょうがは、皮をむいてもむかなくても、どちらでも構いません。両者の違いは、皮をむいた方が表面積が大きくなり、しょうがの成分が抽出されやすくなるということです。とは言え、皮つきでも十分香りは出ますので、面倒な方は皮つきのまま使ってください。
はちみつを混ぜながら飲む
はちみつは温かいうちに混ぜてください。すぐに飲まない場合は、はちみつを混ぜて完全に溶かしてから、ラップをして冷蔵庫で保存することもできます。(保存期間1週間)
Benefits ーレシピの効能ー
「しょうが+はちみつ」という組み合わせは、昔から風邪を治すためのお茶として使われてきました。
しょうがにはミネラルが豊富に含まれ、強い抗酸化作用、吐き気を抑える効果があります。
はちみつには滅菌作用があり、喉を保湿してくれます。
このジンジャーティーは、薬の副作用で吐き気がする時や、つわりの時にも飲むことができます。
中級編:リコリスハニーティーの作り方
今度は、「煮出し」の中級編のレシピに挑戦してみましょう。
中級編では、「煮出すハーブ」と「蒸らすハーブ」の2つを合わせてお茶を作る方法をご紹介します。
レシピでは、風邪のハーブとして人気のあるリコリスと、風邪・リラックスのハーブであるレモンバームを合わせたお茶の作り方をご紹介します。
Ingredients ー材料ー
※できあがりの量 500ml・たっぷり2杯分
・ リコリス(ドライハーブ)… 小さじ1
・ レモンバーム(ドライハーブ)… 小さじ1
・ はちみつ … 小さじ2
・ 水 … 500ml
Instructions ー作り方ー
1 小鍋(または耐火性のティーポット)にリコリスと水を入れ、中火にかけます。※ 写真では耐火性のティーポットを使っています。
2 沸騰したら弱火にして、ふたをします。そのまま10分間煮ます。
3 火から下ろしたら、レモンバームとはちみつを加え、スプーンでひと混ぜします。
4 再びふたをして、そのまま20分ほど置いてあら熱を取ります。
5 茶こしでこしながら、カップに注いだらできあがり。
Tips ーレシピのポイントー
「煮出し」と「蒸らし」を一緒に
ハーブをブレンドして作る時には、煮出しのハーブと蒸らしのハーブを合わせる場面も多々あります。
そのような時には、はじめに「煮出し」でハーブティーを作り、後から「蒸らし」のハーブを加えれば、効率よく作ることができます。
Benefits ーレシピの効能ー
注意:妊娠中の人、高血圧の人、心臓の状態の悪い人は、リコリスを避けてください。
リコリスは、過敏性腸症候群や、喉の痛みに効果のあるハーブです。リコリスティーを飲むと、喉に甘さが残ります。この「残った」感じがリコリスの特性で、喉に張り付いて成分を浸透させます。
レモンバームは、鎮静作用のある、痛み止め・抗うつ剤・リラックスのハーブです。リコリスと合わせると、風邪の症状を緩和しながら、体力の回復を助けてくれます。
リコリスとレモンバームの組み合わせは、喉がイガイガする時にもおすすめです。
さいごに
煮出してハーブティーを作る方法は、思ったよりも簡単に感じたのではないでしょうか。
煮出すことは「煎じる」とも言い、漢方などでも古くから用いられてきた方法です。
ハーブティーの効能をしっかりと引き出すためには、煮出すことはとても大切です。
これからは、ハーブティー作りに「煮出し」のテクニックをどんどん使っていきましょう。