ハーブを手に入れたらどう使えばいい?|はじめてのハーブガイド
思いもしないタイミングで、ハーブがたくさん手に入ってしまうことってありますよね。
・ハーブをいただいた
・庭にハーブがたくさん生えてきた
・ハーブが安売りしていた
ハーブを使ったことがないと、たくさんのハーブをどうすればいいのか、困ってしまうこともあると思います。
この記事では、せっかくのハーブを捨てずに最後まで使い切るための方法をご紹介します。「ハーブを手に入れてから使うまで、どんな作業をすれば良いのか」を、初心者の方でも分かりやすいように丁寧に解説しています。
目次
1 ハーブを手に入れたらすることは?
(1)まずはハーブを洗うことから
(2)冷蔵庫に保存する
(3)乾燥させる
(4)使い道を決める
2 フレッシュハーブのおすすめの使い方
3 ドライハーブのおすすめの使い方
4 余った茎と花はどうする?
ハーブを手に入れたらすることは?
ハーブを手に入れてからしなければいけないことは「保存」です。後回しにせずにすぐに保存してしまうことが、ハーブの新鮮さを守り、風味をおいしく保つための秘訣です。
ハーブを手に入れたら?
ハーブを冷蔵庫に保存すれば「フレッシュハーブ」として、焼き料理やハーブドリンクなどに大活躍します。
ハーブを乾燥させると「ドライハーブ」になり、ハーブティーやハーブコスメなどに大活躍します。
まずはハーブを洗うことから
ハーブを手に入れたら、まずはハーブを洗います。ただしこの作業は、必ずしなければならない、というものではありません。
ハーブを洗うと鮮度が落ち、せっかくのよい香りも逃げてしまいます。ハーブはなるべく洗わない方が、良い状態で保存しておくことができるのです。
ハーブに土がたくさんついていたり虫がついていたりする場合には、ハーブを洗ってから保存します。
特に目立った汚れがなければハーブは洗わずに保存し、使う直前に、ほこりを落とす程度に優しく洗います。
すぐにドライハーブを作る場合も同様に、優しく洗ってほこりを落とす程度で十分です。
ハーブの洗い方
01 ボウルとザルを重ねます。
02 水をたっぷりと入れて、ハーブを沈めます。こすらないように優しく押し洗い(または茎を持ってゆすり洗い)します。
03 ザルを引き上げ、ハーブを取り出し、キッチンタオルで優しく水気を吸い取ります。
04 これでハーブを洗う作業は終了です。すぐに料理に使うか、ドライハーブを作る作業に入ります。
ハーブを冷蔵庫に保存する
ハーブの汚れが取れたら、いよいよハーブの保存の作業に入ります。
「ハーブを乾燥させる」と決めている場合はこの工程はスキップして、すぐに乾燥させる作業に移ります。
「まだハーブを乾燥させるかどうか分からない」という場合は、とりあえず冷蔵庫に保存しておきましょう。
ハーブの冷蔵保存方法
ハーブを冷蔵庫に保存する場合には、乾燥を防ぐために「濡れたキッチンペーパー」と「ジッパー付きのビニール袋」が必要です。
[保存方法] 塗れたキッチンペーパーをハーブの根本に巻いてから、ハーブをジッパー付きの袋に入れ野菜室に保存します。ジッパーは端から3分の1ほどを開けておいて、ハーブが呼吸できるようにしておきます。
詳しい方法はこちら 【ハーブが6倍長持ち】海外で話題の保存法|バンドルメソッドとは?
ハーブを乾燥させる
大量のハーブは迷わず乾燥させてしまう
ハーブの乾燥は、ハーブから水分を抜く保存法です。そのため、ハーブのかさ(体積)は3分の1ほどに縮みます。
つまり、ハーブの乾燥はある意味「スペースを節約しつつ、ハーブを長く保存できる方法」でもあるのです。
「ハーブが冷蔵庫を圧迫させているな」と感じたら、半分ほど取り出して乾燥させてしまうのがおすすめです。
ハーブの乾燥方法
ハーブの乾燥というと、干し柿や干し魚のような要領でやれば良いと思われがちですが、実は柿や魚とは乾燥方法が異なります。
ハーブは外に干したり、直射日光に当てたりという乾かし方をしてしまうと、「香りのないただの苦い草」になってしまいます。必ず室内の日の当たらない場所に吊るすようにしましょう。
ちなみに「必ず吊るさなければならない」というわけではなく、トレーの上に置いて乾かすこともできます。
詳しい方法はこちら ハーブの乾燥は意外と簡単!|3つの乾燥方法をご紹介
ハーブの使い道を決める
ハーブの保存が終わったらほっと一息つきつつ、ハーブの使い道を想像してみましょう。
まずはハーブティーを作ってみて、そのハーブの香りや味の特徴を知るのも良いです。
または、オイルやビネガーに浸け込んで、ハーブの調味料を作るのも楽しいです。
ハーブの使い方は本当に色々とあるので、できそうなものから軽い気持ちでどんどん試していくと良いと思います。
「ハーブの使い方辞典」では、ハーブの使い方30種類と、使い方に合わせたハーブのリストをまとめています。お手持ちのハーブの名前を探しつつ、気になる使い方はないかどうかをぜひ確認してみてくださいね。
次の項からは、フレッシュハーブとドライハーブの特徴やおすすめの使い方をご紹介していきます。
「ハーブを乾燥させないとダメなの?」
「ハーブを乾燥させたけど、どう使えばいいの?」
という疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
フレッシュハーブのおすすめの使い方
フレッシュハーブの良さはなんといってもその「香り」です。
新鮮で爽やかな香りは、ハーブを乾燥させてしまったあとには味わえません。
新鮮な茶葉で作るお茶「フレッシュハーブティー」は、発酵させた茶葉を使う緑茶や紅茶ではできないことです。まさに、ハーブだけに許された「贅沢なお茶」ですね。ぜひハーブの新鮮な風味をたっぷりと楽しんでください。
フレッシュハーブで楽しむドリンク
フレッシュハーブで飲み物を作るなら、ひんやり冷たいものがおいしいです。レモンやライムなどの柑橘類との相性も抜群で、夏のドリンクにはフレッシュハーブは欠かせません。
余ったハーブをトッピングして、おしゃれなサマードリンクを楽しみましょう。
おすすめのドリンクレシピ
フレッシュハーブで料理を作る
生のハーブは細かく刻んで、ダイレクトに料理に加えることができます。
刻んだフレッシュハーブは、肉や魚を焼く前にすり込んで20分ほど置けば、ハーブの香りが食材に染み込み、臭みを消しになります。
一口大に切ってサラダに散らしてみたり、サンドイッチやポテトサラダに加えたりしてもおいしいです。
フレッシュハーブを美容に活用する
「ハーブが使い切れない」という場合には、たくさんのフレッシュハーブで贅沢な「ハーブバス」を作ってみましょう。
方法は簡単です。ひとつかみのフレッシュハーブをガーゼ(ガーゼハンカチでもOK)に包み、浴槽に沈めるだけです。季節によってはレモンやミカン、ゆずの皮などをブレンドしても楽しいです。
「お風呂は家族がいるからやりづらい」という方は、耐熱ボウルにお湯を注いで作る「ハーブスチーム」でフェイシャルケアをするのがおすすめです。
ドライハーブのおすすめの使い方
乾燥したハーブには水分はありません。つまり、ハーブの成分の濃度が高くなり、ギュッと凝縮されている状態になっています。
成分が濃縮されたことで生まれるコクやうまみ、まろやかさは、フレッシュハーブにはない味わいです。ホットティーをゆっくりと楽しみたい日には、ぜひドライハーブを使ってみましょう。
ドライハーブで楽しむドリンク

ドライカモミールティー
ドライハーブで作るハーブティーは、まろやかで優しい味がします。
チャイやシナモンティー、ジンジャーティーなどのこってりとしたお茶には、ドライハーブがよく合います。
ドライハーブはスペースを取らないので、どんどん種類を増やしていって、その日の気分でブレンドティーを作ってみるのも楽しいです。
おすすめレシピ
ドライハーブは料理にコクを出す
ドライハーブは、料理のコクを出すために「出汁」のように使うことができます。
私の住んでいるアメリカでは、日本の「かつおだし」「昆布だし」のような要領で、色々なハーブを出汁代わりに使う習慣があります。
ハーブで出汁を取るには「ブーケガルニ」というハーブミックスを作るのが一般的です。ドライハーブのブーケガルニは「ガーゼで包んでタコ糸で口を縛る」というのが伝統的な方法ですが、「出汁パック」を使って簡単に済ませることもできます。
「ハーブの出汁」は、シロップやオイル、ビネガーなどの調味料に移すことも可能です。意外なことに、塩にもハーブの出汁はしっかりと移ります。ハーブの調味料は、いちいちハーブを取り出さなくても簡単にハーブ料理が作れる便利な方法です。
ドライハーブを美容に活用する
薬用として使われているドライハーブは、スキンケアやヘアケア用のハーブコスメにもぴったりです。
とはいえ、ハーブコスメ作りには精製水やエタノールなどのたくさんの材料が必要で、作るまでにはなかなかの気合と覚悟が必要です。
そこでこのブログでは、できるだけ少ない材料でシンプルに作れるハーブコスメのレシピをご紹介しています。基本的にハーブさえあれば作れるレシピなので、ぜひ気軽に挑戦してみてください。
おすすめのコスメレシピ
余った茎と花はどうする?
ハーブで料理やDIYを楽しんだあとにふと思うのが「この花と茎はどうするべきなのか…」ということです。
実は、花と茎にもたくさんの活用法があります。
花と茎の使い方
[茎] 柔らかい茎なら細かく刻んでソースや和え物に加えます。硬い茎なら食材への香りづけに使えます。
[花] 生で食べることができます。サラダやトースト、和え物に加えることができます。
ハーブの花と茎の詳しい活用法については次の記事が参考になります。
はじめてのハーブだと慣れないこともたくさんあり、使うたびに手が止まってしまうこともあると思います。
ハーブは焦らずゆっくりと使っていきましょう。
ハーブがあなたの生活の楽しみのひとつになれば、とてもうれしく思います。