秋冬に気になる「せき」、ハーブでどうケアする?

ここ数日ですっかり寒くなってきて、体の冷えや空気の乾燥が気になり始めた方も多いのではないでしょうか。

お客様からは、コロナの後遺症で咳(せき)がよく出るようになったお声もお聞きしました。

咳の症状も人それぞれ、様々な原因があると思います。

今日は、ハーブを使った咳のケアについてお話します。

ハーブの咳のケアは「組みあわせ」で最大化できる

「ハーブで咳をケアする」というと、「どのハーブがいいんだろう?」と真っ先に考えてしまうところですが、実は、咳に対してのハーブケアはハーブ以外のものとの「組み合わせ」が大事なポイントです。

咳に良いハーブを選ぶ前に、まずは咳に良い「ハーブ以外のもの」に着目してみましょう。

咳に良いもの3つ

はちみつ

はちみつは、咳にものどにも良い食材です。

ハーブの成分をはちみつに混ぜることで、ハーブの有効成分が喉に長くとどまりやすいという利点もあるんですよ。

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2021年の研究では、はちみつが咳を抑え、その効果は一般的な咳止め薬と同等であると発表されています。

はちみつ自体にも咳を抑える効果があるので、ハーブと力を合わせてあなたの症状に働きかけてくれます。

温かいお湯

咳の原因の多くは「体の冷え」だと考える人もいます。

私自身も、体が温まるだけで、何となく喉のイガイガが治まったりすることがしばしば。

実は研究でも、体を温めると症状の緩和につながるということが分かっているんですよ。

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近年の研究によると、風邪やインフルエンザでは体を温めると症状が緩和されることが分かっています。
咳に関しても、疲労や痛み、悪寒を伴う咳の場合、温かいお湯で内臓から体を温めることによって、症状が和らいだという報告もあります。

体を温めるには、体の外から温かいものを与えるよりも、直接からだに温かいお湯を入れてしまう方が、内臓から効率的に温めることができます。

温かいお湯の効果をハーブと組み合わせるなら、どんな方法があると思いますか?

そうです、ハーブティーです。

ハーブティーは、温かいお湯にハーブの成分が抽出された状態になっているので、咳のケアにはもってこいなんです。

スチーム

私が個人的に、のどや喉に使っているのは「温かいスチーム」です。

痰がからむ、痰がつまって切れない咳の場合には、温かい蒸気がつまりを動かしてくれます。

鼻の奥の奥から、鼻をかんでも出てこなかった粘液が出てきたりします(汚い話ですみません)

また、温かいスチームは、喉の乾燥をうるおしてくれます。

喉が痛いときには、喉の組織が硬くもろくなっているので、スチームで湿らせて柔らかくしておくことが大事なんです。

柔らかくなった組織は、ハーブの成分がより浸透しやすくなります。

ハーブの咳のケア3つ

さて、ハーブとかけ合わせると喉に良いものが分かったところで、今度は喉に良いハーブをかけ合わせてみましょう。

カモミール × はちみつ

はちみつの効能とかけ合わせるのがおすすめなのはカモミールです。

カモミールには「鎮静作用」があるので、喉の痛みや腫れを和らげる効果が期待できます。

私は、カモミールだけでなく、ジンジャーもブレンドすることが多いです。時には、シナモンにしてみたり、免疫を高める目的も兼ねてエルダーフラワーをブレンドしたりもします。

作り方は、濃いめに入れたカモミールティーとはちみつを1:1で混ぜるだけで完成です。

マーシュマロウ × 温かいお湯

喉をうるおす「粘液質(とろみ)」の働きを持つハーブを使えば、乾燥から来る喉の不快感を緩和するのに役立ちます。

粘液質を持つハーブにはマーシュマロウやコモンマロウ、シナモン、ローズヒップなどがあります。

粘液質の入ったとろみのあるお茶は、飲むと喉が心地よく潤いますよ。

タイム × スチーム

子供がぜんそくのときにはよく、フレッシュタイムをひとつかみお風呂に入れて、蒸気を吸いながらゆっくりと入浴してもらっていました。

タイムやオレガノやセージなどの香りの良いハーブは、けいれんのように続く咳をなだめたり、咳によるストレスや疲れを癒す効果も期待できます。

ご自分や使う人が「心地よい」と思うハーブを選ぶと、咳をケアするのと同時に、リラックス効果も得られます。

おわりに

今回の記事はいかがでしたか?

「ハーブと、ハーブ以外のものを組み合わせる」

という発想は、日本ではあまり語られない部分です。

ですが、海外では伝統的に行ってきたハーブ療法の考え方のひとつなんですよ。

これからも、みなさんのハーブ生活のお役に立てるような投稿をしていきますので、また遊びに来てくださいね。