捨ててしまうのはもったいない!ハーブの花と茎の活用法
ハーブを使っていて、次のようなことを思ったことはありませんか?
「花が咲いているけど、これって使えるの?」
「茎は捨てるしかないの?」
レシピを見ても、使う部分はハーブの「葉」ばかり。
「花と茎を捨てるのがもったいない」と感じているあなたへおすすめの、ハーブの花と茎の活用法をご紹介します。
目次
1 ハーブの花と茎はどうすればいい?
2 ハーブの花の使い方
3 ハーブの茎の使い方
4 花と茎が食べられるハーブ一覧
5 さいごに:注意すること
ハーブの花と茎はどうすればいいの?
ハーブ料理のレシピを見てみると「花」と「茎」がレシピに出てくることはほとんどありません。
かといって花と茎は使えないのかと言えば、実はそんなことはないのです。
ハーブの花と茎は、次のようなことに使えます。
ハーブと花と茎の利用法
・花 … 「色」を利用する(料理の彩りに)
・茎 … 「香り」を利用する(料理の風味付けに)
花は、そのきれいな色を利用できます。
花に火を通すと色がくすむので、冷たい料理に使うのがおすすめです。
一方茎の方は、その香りを利用します。
あまり知られていませんが、茎にも香りがあります。
ローズマリーやバジルなどの香りの強いハーブなら、茎にもしっかりと香りが残っています。
ここからは、花と茎の具体的な活用法をご紹介します。
ハーブの花の使い方
ハーブの花で食卓をグレードアップ
ハーブの花は、料理に彩りを添えるために使うことができます。
ケーキの上に乗せて飾ることもできますし、サラダに散らすこともできます。
ゼリーやケーキ、クッキー作りに活用するのも良いですね。
花を食べるときには次の2つのコツがあります。
ハーブの花を食べる方法
・花全体 … ケーキやデザートなどの飾りとして使う
・花びら … サラダやキッシュなどに振りかける、バターやクリームチーズに混ぜる、お菓子作りに使う
花を直接口にする(食べる)使い方をする場合には、花全体ではなく、花びらだけを引き抜いて使うのが良いです。
花の中心部分には花粉がたくさん付いています。花粉が料理に入っていると、なんだか食欲がなくなりますよね。さらに花びらを支えている「がく」の部分も、たいてい硬くて苦いです。
花びらだけだと触感が柔らかく、香りも穏やかで食べやすいです。カモミールなどの苦味成分のあるハーブでも、花びらだけなら苦味もほんのりでおいしいですよ。
食べられる花を持つハーブ
ローズマリー、タイム、バジル、ミント、セージ、オレガノ、ディル、コリアンダー、ナスタチウム、ダンデライオン、カモミール、ラベンダーなど
ハーブの花をサラダに使うと、とってもかわいくなります。ハーブの花は、フルーツと相性が良く、ドレッシングはイタリアンドレッシングがおすすめです。
ナスタチウムとミントのフラワーサラダ
単色になりがちなドリンクも、ハーブの花びらを上に乗せるだけでおしゃれになります。↓
カレンデュラの花びらを飾ったハーブカプチーノ
ハーブの茎の使い方
茎は香りづけに使う
プロの料理人たちは、茎を料理の風味づけに利用しています。
正確には「葉がついた茎全体」を使っています。
なぜ葉だけではなく、茎ごと使うのかというと、前述したとおり、茎にも香りがあるからです。
もちろん、茎の香りは葉よりもだいぶ弱めです。
それでも、火を通すとすぐにクタクタになってしまう葉と比べて、茎は熱にも強く、香りの持続力もあります。
茎を使ってハーブの香りを料理に移す方法
1 ハーブの香りをつけたいパスタソースやスープが煮立ったタイミングで、ハーブを茎ごと(葉つきで)加えます。
2 ハーブを入れたまま弱火で10分ほど煮込んだらハーブを取り出します。
たとえばカモミールティーを作る場合、花だけを使うと甘くてまったりとした味になります。
そこに茎を加えると、ほのかなグリーンテイストが加わり、お茶らしい美味しさが生まれます。
そのためカモミールティーは茎ごと使うレストランが多いようです。
このようにハーブの茎は、味に変化をつける目的でも利用されています。
茎はブーケガルニに
基本のブーケガルニの作り方
「茎は料理の香りづけに使える」とご紹介しましたが、その代表的な例が「ブーケガルニ」です。
ブーケガルニは、茎が一番使いやすい方法だと思います。
パセリの茎は、基本のブーケガルニのひとつに入っています。私は、タイムの茎も、セージの茎も、ブーケガルニに使います。
茎が余ったら3~5本くらいを束ねて、その日のスープに加えてみましょう。
スープのうまみが普段とは全く違くなるはずです。
柔らかい茎なら小ネギの代わりに
バジルやミントの上の方の茎は、香りが豊かで触感も柔らかです。
みじん切りにして、小ネギの代わりに使ってみてください。
マヨネーズに混ぜてスティックサラダのディップソースにしたり、魚に振りかけて蒸し焼きにしたりしても美味しいです。手作りドレッシングに加えるのも良いですね。
柔らかくおいしい茎を持つハーブ
ミント、バジル、ディル、イタリアンパセリ、レモンバーム、コリアンダー、ナスタチウムなど
硬い茎はピクルスの香りづけがおいしい
刻んで食べられないような硬い茎は、ピクルスを作るときに一緒に入れると美味しいです。
ピクルスによく使われるディルやフェンネルの茎なら言うことなしですね。
硬くて香りの良い茎を持つハーブ
ローズマリー、タイム、レモンバーベナ、セージ、オレガノ、ディル、フェンネルなど
入浴剤代わりにもなる
茎を料理に使う予定がない場合には、お風呂に入れてしまいましょう。
ハーブの茎のお風呂
1 茎を小鍋に入れて、浸るくらいの水を入れて5分ほど煮込みます。あら熱が冷めるまでふたをしておいておきます。
2 お風呂のお湯を沸かしたら、1のティーを濾しながら浴槽へ流し込みます。あとはハーブの香りを楽しみながらゆっくりと入浴してくださいね。
3 おすすめはミントやローズマリー、カモミールの茎です。
茎は乾燥させてストックできる
茎は、乾燥させれば1~2年間保存しておくことができます。
先ほどご紹介した「ブーケガルニ」「ハーブピクルス」「ハーブのお風呂」は、乾燥した茎でもOKです。
ぜひ茎をストックして色々なことに活用してみてくださいね。
花と茎が食べられるハーブ一覧
どうせ育てるなら「花と茎の両方を使えるハーブがいい!」という方もいらっしゃると思うので、リストでご紹介します。
花・茎・葉のすべてが食べられるハーブ
・カモミール ・バジル ・ミント ・レモンバーベナ ・ローズマリー ・オレガノ ・セージ ・タイム | ・ダンデライオン ・ディル ・フェンネル ・レモングラス ・コリアンダー ・ナスタチウム ・ラベンダー ・レモンバーム |
さいごに:注意すること
私の場合は、乾燥させた茎はほとんどバーベキューコンロの炭の中に投げ入れて使います。
コンロから湧き上がるハーブの香りは、お肉を香草焼きにしてくれますし、ハーブの虫よけ効果で蚊も寄ってきません。
キャンプをよくされる方は、ぜひお試しださいね。
さいごに、ハーブの花と茎を安全に利用するための注意点を挙げておきます。
花屋で買った花は食べない
観賞用として育てられているので農薬がたっぷりと使われています。
すべてのハーブの花と茎が食べられるわけではない
この記事でご紹介したハーブは茎と花が食べられますが、それ以外のハーブについては、食用なのかどうか、毒性がないかを事前に調べてから食べるようにしましょう。
以上のことに気をつけて、ハーブを楽しんでくださいね。