ローズマリーの保存法【9通り】徹底解説
いつも少量しか使わないローズマリーはどうしても余ってしまうもの。色々な保存法を知って賢く使い切りましょう。
目次
01| とりあえずの保存法
02| ローズマリー基本の保存方法
・保存のための下準備
・冷蔵保存
・冷凍保存
・乾燥保存
03| ローズマリー応用の保存方法
・オイルに浸して保存する
・バターに混ぜて保存する
・水に浸けて保存する
04| ローズマリーを色よく冷凍する方法
05| ローズマリーを早く乾燥させる方法
06| ローズマリーの捨て時は?
とりあえずの保存法
「ローズマリーを買ってからすぐさま調理に取りかかる」ということはあまりないかと思います。
ローズマリーを使うまで時間があるなら、ローズマリーを買った後に とりあえずできる保存法を覚えておくと便利です。
水に挿しておく
保存期間:1週間~10日
ローズマリーは、水に挿しておくだけでも保存することができます。
私が今回用意したのは少し元気のないローズマリー。
水に挿したところ、3時間後には元気になりました。
こちらの写真が水に挿したばかりの状態
こちらが3時間後の写真です。葉がピンと伸びて開いているのがお分かりになりますでしょうか
このまま水に挿しておいて10日たった頃、少し根が生えてきました。茎の先の方に伸びている白い糸のようなものが根です。
根の生えたローズマリーを土に植えると、どんどん増やすことができます。
とはいえ、水に挿しただけでは弱々しい根しか出ません。
本格的に根を生やしたい場合には、水に「水栽培用の活力剤」を混ぜると、太く元気が根が生えてきます。
葉は水に触れないように注意
ローズマリーを水に挿しておくときには、葉が水に触れないようにしましょう。
葉が水に浸ると、ドロドロになって腐ってしまいます。
対策としては、水に挿す前に、下の写真のように根本2~3㎝の葉を取り除いておくと良いですよ。
取りのぞいた葉は、ジップロックに入れて冷凍できます。
根腐れに注意
手軽な水挿し保存法ですが、2つの欠点があります。
それは「葉の乾燥」と「根腐れ」です。
1週間ほど水に挿しておくと、葉が次第に乾燥して硬くなってきます。
その場合、ポリ袋をかぶせることで、葉の乾燥を防ぐことができます。
(ローズマリーの上から袋をかぶせてコップごと包み込むようにすればOKです)
しかしながら袋をかぶせてそのまま保存を続けていくと、今度は根腐れの可能性が出てきます。
なかなか難しいですね。
私が試してみたところ、水に挿して保存するのであれば次の方法がベストです。
ローズマリーを水に挿して保存するコツ
1週間は確実に元気でいてくれますが、10日頃から葉の枯れや根腐れが目立ってきます。
根が黒くなってきたら根腐れの前兆です。すぐに冷蔵庫保存(次の項を参照)に切り替えましょう。
水は毎日取り替えましょう。
ローズマリー基本の保存方法
とりあえずの保存法がわかったところで、今度はローズマリーの基本の保存法を見ていきましょう。
ローズマリーの基本の保存法は3つ
・冷蔵
・冷凍
・乾燥
それぞれの保存法の味や香りの持ちなどを、私の感覚で数値化してみました。ぜひ参考にしてみてください。
冷蔵保存
生のままで保存する方法。ローズマリーの使い道がまだ決まっていない場合にはこの方法を選びましょう。
・保存期間:1~3週間
・味の良さ:
・香り:
・色:
冷凍保存
生のまま凍らせて保存する方法。乾燥させる手間なく長期保存できる点が魅力。
・保存期間:3ヶ月
・味の良さ:
・香り:
・色:
乾燥保存
ドライローズマリーを作って保存する方法。味に深みが出るためハーブティー好きにおすすめ。
・保存期間:1~3年
・味の良さ:
・香り:
・色:
保存のための下準備
すぐに保存に取りかかりたいところですが、まずはちょっとした下準備が必要です。このひと手間で、保存期間を伸ばすことができます。
1.黒い葉を取り除く
枯れた葉が付いた状態だと、他の葉も枯れやすくなります。
保存する前に取りのぞいておきましょう。
2.軽く洗う
冷凍・乾燥保存させる場合には、保存前に軽く洗っておきます。
冷蔵保存の場合は、使う直前に洗うだけで大丈夫です。
洗うことでローズマリーの香りが飛ぶため、すばやく行うのがポイントです。
- 水をためてゆすり洗いする
- 水を捨ててスピナーを回す
- できあがり
1 サラダスピナーに水をためて、ローズマリーを2~3度ゆすり洗いします。
2 水を捨て、スピナーを回して水気を飛ばしたらできあがり。
サラダスピナーがあると、ローズマリーにダメージを与えることなく水気を飛ばすことができます。
イケアなどで安く手に入るので、ぜひひとつ持っておくと良いですよ。
サラダスピナーがない場合には、キッチンペーパーで優しく押さえて水気をふき取ります。
注意
ローズマリーの葉に流水をかけないようにしてください。水と一緒に香りが大量に流れてしまいます。
冷蔵保存
保存期間:1~3週間
ローズマリーを新鮮な状態で保存したい場合は、正しい冷蔵保存が必要です。ローズマリーは丈夫なハーブなので、冷蔵庫で3週間持ちます。
- 1.濡れたキッチンペーパーの上にローズマリーを置く
- 2.クルクルと巻く
- 3.できあがり
- 4.ビニール袋に入れる
- 5.さらにクルクルと巻く
ローズマリーの冷蔵保存
1 キッチンペーパーを濡らし、水が滴らない程度に軽く絞ります。
2 ローズマリーを置いて、クルクルと巻きます。
3 ビニール袋に入れてさらにクルクルと巻いたらできあがり。
4 野菜室で立てるようにして保存します。
濡れたキッチンペーパーで包むことにより、葉の乾燥を防ぐことができます。
かと言って、キッチンペーパーをあまりに濡らしすぎると葉を腐らせる原因になるので、「水が滴らない程度」に軽くしぼっておくようにしましょう。
野菜室で立てて保存する理由は2つです。(1)植物が生えている形を再現することで長持ちさせる(2)キッチンペーパーに含まれた水分が葉を腐らせないように水を根本に落とす。
立てて保存することは必須ではありませんが、冷蔵庫にスペースがあればぜひ実践してみてください。
冷凍保存
保存期間:~3ヶ月
冷凍保存のポイントは、葉を完全に乾燥させるということです。
これさえ守れば、枝ごと袋に入れてもおいしく保存することができます。
ローズマリーの冷凍保存
1 枝のまま、または葉だけを取り、ジッパー付き保存袋に入れます。
2 チャックをしっかりと閉めて冷凍庫に入れたらできあがり。
3 使うときには、凍ったまま刻んで料理に使います。
酸化を防ぐために保存袋からしっかりと空気を抜くこともお忘れなく。
自然解凍をすると水分が出てきてベタベタになるので、凍ったまま料理に使いましょう。
乾燥保存
保存期間:1~2年
ローズマリーを乾燥させると、水分が抜けて成分が凝縮されます。
すると、フレッシュローズマリーでは感じなかった甘みとまろやかさが生まれます。
ハーブティーを楽しみたい方は、ドライローズマリーにして保存しておきましょう。
ローズマリーの乾燥保存
1 トレイや料理用バット(お皿でもOK)の上にキッチンペーパーを敷きます。
2 1の上にローズマリーを重ならないように並べます。
3 直射日光が当たらず、ほこりが舞わない場所に置いて乾燥させます。
4 乾燥までかかる期間は2~7日ほど。1日に1回様子を見ましょう。
5 完全に乾燥したら、密閉できるガラス瓶に保存します。
ローズマリーの量が多いときには、茎を束ねて逆さに吊るします。
ハーブの乾燥についてさらに詳しく知りたい方は「ハーブの乾燥は意外と簡単!|3つの乾燥方法を解説」の記事が参考になります。
梅雨の時期は避ける
梅雨の時期に大量のローズマリーを乾かそうとすると、1ヶ月かかることもあると聞きます。
あまりに時間がかかりすぎると、ハーブの香りが飛んでしまったり、カビが生えたりする恐れもあります。
湿気の多い時期の長期保存には乾燥でなく、冷凍保存を選びましょう。
ローズマリー 応用の保存方法
ローズマリーに限らず、ハーブは伝統的に「調味料に混ぜて保存する」という方法が取られてきました。
普段使う調味料にハーブの香りを移しておくことによって、まるでハーブを使って料理したかのような風味を出すことができるという便利な方法です。
・オイルに浸して保存する
・バターに混ぜて保存する
・水に浸けて保存する
オイルに浸して保存する
ローズマリーは、オイルに浸せば長期保存することができます。
ただし、フレッシュローズマリーには多くの水分が含まれているため「〇週間つけておく」という方法はNGです。3~4日ほどでカビが生えてきてしまいます。
フレッシュローズマリーからハーブオイルを作るには2つの方法があります。
方法1:乾燥させてから作る
1 まずはローズマリーを乾燥させてドライローズマリーを作ります。[→詳細は乾燥保存へ]
2 ガラス瓶に1とオリーブオイルを入れ、ふたを閉めます。
3 2~4週間おいたらローズマリーを取り除いてできあがり。常温で2~6か月保存できます。
方法2:加熱させて作る
1 オリーブオイルとフレッシュローズマリーを鍋に入れ、弱火にかけます。沸騰直前で火を止めます。
2 30分置いたらローズマリーを取り除いてできあがり。
3 保存は、あら熱が冷めてから冷蔵庫で1週間です。アイストレーに流し込んで冷凍すれば最大6か月保存できます。
使用するオイルは、オリーブオイル以外(ひまわり油やなたね油など)のお好みのオイルに変更することができます。
オイルの量ですが、ローズマリーがオイルに浸る程度であれば、お好みで調節して構いません。ローズマリーが多くオイルが少ない状態だと、濃いローズマリーオイルになります。
料理用オイルならにんにくや唐辛子も一緒に加えるとおいしくなります。スキンケア用オイルならラベンダーやローズを加えると効能がアップします。
保存瓶は事前に煮沸消毒しておくことをおすすめします。
バターに混ぜて保存する
ローズマリーは、バターに混ぜて保存することもできます。
普通のバターと同じように使うことができるので、お料理に大活躍します。
炒め物やトースト、グラタンやパスタにお使いください。
バターに混ぜて保存する
1 ローズマリーは茎を取り除き、葉をみじん切りにしておきます。
2 バターを常温に戻し、1を混ぜたらできあがり。
大量に作る場合には、ラップでローズマリーバターをキャンディー状に包んでおくと良いです。そのまま冷凍しておくこともできます。
水に浸けて保存する
ローズマリーの保存には、ローズマリー自体を保存するのではなく「ローズマリーの香りだけを保存しておく」という方法もあります。
それがローズマリーを水に浸けておく方法、いわゆる「ローズマリーウォーター/ハーブウォーター」です。
フレッシュローズマリーのハーブティーを飲みたい場合には、わざわざハーブティーを作らなくてもこの方法で代用できます。
デトックスウォーターにしたい場合には、レモンを足してみてください。
水にひたして保存する
1 ローズマリーを軽く洗い、水に浸けます。
2 ラップをして冷蔵庫に6時間置いたら完成です。
3 ホットで飲む場合にはレンジで温めてください。
ローズマリーを色よく冷凍する方法
ローズマリーはそのまま冷凍することができるとご紹介しましたが、難点があります。
それは、冷凍した際のローズマリーの「色落ち」です。
その問題を解決するには、ローズマリーを氷にして冷凍すると良いです。
通常の冷凍方法よりも、色あせと香りが飛ぶのを抑えることができます。
色鮮やかに冷凍する方法(ローズマリーの氷)
1 ローズマリーの葉をみじん切りにし、アイストレーに均等になるように詰めます。
2 水を注いで凍らせたらできあがり。
3 炒め物やスープ、香りづけに氷のまま使うことができます。
ローズマリーを早く乾燥させる方法
ローズマリーの乾燥時間を早める方法もあります。
それは「塩と混ぜる方法」です。
塩には、ローズマリーの水分を吸収・蒸発させる働きがあります。
うまくいけば、通常の乾燥方法の半分以下の期間でドライローズマリーが完成します。
乾燥時間を早める方法(ローズマリーソルト)
1 ローズマリーの葉をみじん切りにします。
2 料理用バットの上にワックスペーパーを敷き、1と同量~2倍の量の塩を広げます。
3 1日に1回混ぜて、自然乾燥させます。
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ローズマリーの捨て時は?
ローズマリーを保存するときには、ローズマリーの劣化に注意しましょう。
ローズマリーの捨て時は次のような場合です。
ローズマリーを捨てるのはこんな時
・全体の葉が黒くなっている
・カビが生えている
・香りがない
・ぬるぬるしている
劣化したローズマリーを使うと、料理の味が台無しになります。
ローズマリーは香りがあってこその食材なので、香りがなくなったら処分しましょう。
また、カビの生えたローズマリーは食中毒を起こす危険もあるので、使う前によくチェックしてみてくださいね。
おわりに
ローズマリーは、たくさんあるハーブの中でも一番使いやすいハーブだと感じています。
お肉やお魚、魚介類など、様々な料理をおいしくするローズマリー。
ぜひ長く保存して楽しんでくださいね。
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