【簡単】ローズウォーターの作り方|メイクの上から保湿できる!香水やヘアスプレーにもおすすめ
ローズウォーターの作り方と効能
乾燥した肌にシュッとひと吹きで保湿することのできるローズウォーターは、勉強の合間のリフレッシュに、開いた毛穴の引き締めに、香水代わりにと大活躍します。低コストでたっぷり使える、手作りローズウォーターに挑戦してみましょう。
目次
1 高級ローズウォーターを手作りで
2 手作りローズウォーターが良い理由4つ
3 【レシピ】ローズウォーターの作り方
4 ローズウォーターの効能
5 ローズウォーターの上手な使い方8つ
6 ローズの選び方(おすすめの色・品種)
7 オーガニックローズの入手方法
8 きれいな人はもう使っている!
高級ローズウォーターを手作りで
「ローズウォーター」は、王室や貴族に愛された歴史を持つ、バラの香りのついた水です。
ネロ皇帝の黄金宮殿には、ローズウォーターの噴水があり、カーペットからシャンデリアまでローズの香りで満たされていたと言われています。[1]
ローズウォーターが手に入りやすくなった現代でも、オーガニックの質の良いものを買おうとすれば、300mlで4000~6000円が相場です。
一方、私が今回手作りしたローズウォーターは、300mlで100円くらいでした。高級なローズを使用して手作りしたとしても、費用は市販品の半分以下で済みます。
たった100円で、王妃が愛したローズウォーターを手作りできるなんて嬉しいですね。
手作りローズウォーターが良い理由4つ
手作りだからと言って、決して「品質が落ちる」というわけではありません。今回ご紹介するレシピは、伝統的なハーブ薬と同じ作り方です。
・バラの花1つでたっぷり300ml作れる
・低コストで作れる
・手作りでも質は落ちない。ローズの香りもしっかり。
ローズウォーターの作り方
Ingredients ー材料ー
※できあがりの量 300ml
・ 新鮮なオーガニックローズ … 1カップ(中サイズの花ひとつ分)
/またはドライローズ … 1/3カップ
・ できるだけきれいな水 … 300ml
[必要な道具]
・ こし布(もしあれば)
・ 保存容器・またはスプレーボトル
使用する水は、水道水ではなく、フィルターを通した水(または蒸留水)を使ってください。
ローズをこすときには「こし布(ガーゼの布)」があると便利です。ローズの細かいカスまでしっかりと取り除くことができます。こし布がなければ、できるだけ目の細かいザルか茶こしをご用意ください。
Instructions ー作り方ー
作り方は簡単です。ローズを10~15分煮るだけです。
<煮る前>
<煮た後>
1 新鮮なローズを使う場合には、茎と萼(がく)を取り除き、花びらだけにします。花びらは水に浸し、汚れを取っておきます。ドライローズの場合はこれらの作業は必要ありません。
2 鍋にローズと水を入れ、中火にかけます。煮立ったら弱火にし、ふたをします。そのまま、花びらの色が水に移るまで10~15分ほど煮ます。
3 花びらがほぼ無色になったら、火からおろします。ふたをしたまま常温になるまで冷まします。
4 ザルの上にこし布を敷き、上から3を注いで花びらを取り除きます。(このときローズウォーターを注ぎ入れる容器は、グラスやマグカップなど、適当なもので構いません)
5 保存容器に移し替え、ふたをしっかり閉めたらできあがりです。冷蔵庫で保存し、1~2週間で使い切ります。
Tips ーレシピのポイントー
煮込み時間の目安は10分
ローズを煮込むと、10分ほどで上の写真のようにほぼ無色になります。色素を出し切るために、こした後の花びらも軽くしぼっておきましょう。
ときどき様子を見る
ローズは、油分(エッセンシャルオイル)を含んでいるので、水に浮きます。煮ているときには、菜箸などを使ってときどきお湯に沈めるようにしましょう。
ローズの香り
煮込んでいるときにはあまりローズの香りはしませんが、完成してから常温にまで冷ますと、ローズの香りが定着します。せっかくのローズの香りが逃げないように、ふたをして保存しましょう。
お好みで、ローズやラベンダーなどのエッセンシャルオイルを2滴ほど加えて、さらに香りを強めることもできます。
ローズウォーターの効能
ローズはハーブの一種として、古代から薬用に使われてきました。ローズに含まれる化学物質には、リラックス効果と美容効果があります。
ローズウォーターの効能
・肌あれやニキビ肌の改善
・しわを減らす
・顔の赤みを和らげる
・毛穴を引き締める
・リラックス効果
・抗うつ効果
・媚薬(異性をひき付ける)
ローズウォーターの上手な使い方8つ
保存容器のまま使うこともできますが、スプレー容器に詰め替える方が用途が広がります。

スプレー容器に詰め替えると便利です
化粧水
ローズウォ―ターを使ったスキンケアは、私の一番の楽しみでもあります。優雅な香りと深いリラックスは、市販の化粧水では味わえません。
ルームスプレー
部屋が文字通り「バラの香り」になります。持続力は弱いですが、空気が浄化され、すっきりとします。
リネンスプレー
ローズウォーターには殺菌作用もあるので、布類にスプレーするのもおすすめです。枕にスプレーしてから寝ると、安眠効果も得られます。(大事な布に使用する場合には、事前に色移りのテストをしておきましょう)
香水
ローズウォーターを腕に吹きかければ、人工的な強い香水の代わりに、本物の花の香りを香水にすることができます。さらにローズの香りには、異性をひき付ける効果があると言われています。
ヘアスプレー
ブロー前に、ローズウォーターを髪に吹きかけます。頭皮の臭いを抑え、髪のもつれをほぐします。髪にローズの香りが付くのもうれしいですね。
フェイススプレー
メイクの上から吹きかけると、肌の保湿、肌の酸化やニキビの予防になります。
毛穴引き締めスプレー
夏のお出かけ前には、冷やしたローズウォーターを小さなスプレーボトルに詰め替えて持ち運びすると便利です。
暑さで開いた毛穴を引き締めたり、首にスプレーしてクールダウンすることができます。保冷剤と一緒にハンカチに包んでおけば、長時間冷たさを保つことも可能です。
敏感肌の人は注意
敏感肌の方は、ローズウォーターを水で2倍に薄めてから顔にスプレーすることをおすすめします。
ローズティー
ローズは食用の花です。そのままハーブティーとして飲んだり、お菓子やデザート作りの香りづけとして使うことができます。
ローズのお風呂
湯船に1カップのローズウォーターを入れれば、ローズのお風呂になります。全身のスキンケア、リラックス、疲労回復の効果があります。
ローズの選び方
ローズの色:赤かピンクがおすすめ
ローズは、好きな色のものを使うことができます。
とは言え、白いローズだと、ローズウォーターも無色になるので、個人的にはちょっともったいないかなという気がします。
おすすめは、赤か濃いピンクです。ローズウォーターが柔らかいピンク色になり、とてもかわいいです。
他にもオレンジ色や黄色、青や紫など、様々な色のローズが販売されているので、お好みで選んでみてくださいね。
ローズの品種:ダマスクローズなど
使用するローズは、「オールドローズ」という、昔からハーブとして使われている種類がおすすめです。オールドローズの中でおも特にすすめの品種をご紹介します。[2]
ダマスクローズ | 精油を取るために使われるローズ。食用バラとしても人気がある。 |
ケンティフォリアローズ | ダマスクと同様に、精油のために使われる。 |
ガリカローズ | 古くから薬用や美容に使われてきた歴史を持つ。 |
ハマナス | 日本原産のローズ。エディブルフラワーとして人気がある。 |
ロサ・カニナ | 果実がローズヒップとして利用されている薬用ローズ。 |
オーガニックローズの入手方法
せっかく作ったローズウォーターが農薬だらけにならないためにも、ローズを購入する際には、オーガニック(無農薬)のものを選ぶようにしましょう。
「オーガニックローズ」は、次の方法で手に入ります。
フレッシュローズの場合
お店で購入する
スーパーの生花コーナーでよく見かけるローズですが、観賞用のローズは農薬がたっぷりと使われているので、ローズウォーターには使えません。
オーガニックローズは、次のお店で手に入ります。
・オーガニック・フラワーショップ
・バラ園
・ハーブ園
・生鮮市場
・オーガニック食品店
首都圏にお住まいなら、近くに何軒かオーガニック・フラワーショップが見つかると思います。
バラ園・ハーブ園は、ローズのない時期もあるので、事前に電話で問い合わせてみましょう。
生鮮市場・オーガニック食品店なら、生花コーナーか食用花のコーナーで見つかることがあります。こちらも販売時期が限られる場合があるので、電話で問い合わせておくと安心です。
ちなみに私は、オーガニック食品店の生花コーナーで購入しました。アメリカのホールフーズマーケットです。
生花コーナーで購入する際には、念のため「無農薬なのか」「食べられるのか」「なんという品種のバラなのか」を質問しておくと良いですね。
インターネット販売
オーガニックローズは、インターネットでも探すことができます。
楽天やアマゾンで「食用 バラ」「エディブルフラワー バラ」と検索すると見つけることができます。
時期によっては手に入りづらかったり高額のものしかないこともあるので、その場合は無理せずに、ドライローズを選びましょう。
育てる
ガーデニングが趣味の方は、ご自分でローズを育てるという方法もおすすめです。
無農薬のローズの苗は、インターネットで簡単に手に入ります。無農薬ローズの育て方の本もたくさん出版されているので、参考に1冊買ってみると良いかもしれませんね。
フレッシュローズの入手方法まとめ
お店で買う(フラワーショップ、ハーブ園、生鮮市場など)
インターネット販売(「食用バラ」で検索)
育てる(うまくいけば無料でローズウォーターが作れます!)
ドライローズの場合
お店で購入
ドライローズは、ポプリなどを販売している店ではなく、ハーブティーのお店に行くと良いです。
ただし店舗によっては、やけに高額で販売されていたり(おしゃれな都内のお店にありがちです)、他のハーブとブレンドされているものしか手に入らない場合もあるので、注意が必要です。
インターネット販売
私がドライローズを買うときは、いつもインターネットを使います。
少し多めに買えば、お店に直接買いにいくよりもずっと安く手に入ります。
購入する際には、オーガニックなのかどうか、原産地はどこなのかをチェックし、購入した人のレビューなどを参考にして、信頼のできるお店を選びましょう。
自分で乾燥させる
ご自分で無農薬ローズを育てている方は、ドライフラワーにして保存することもできます。良い状態で2年ほど保存できるので便利です。
ドライローズの入手方法まとめ
お店で買う(ハーブティー専門店)
インターネット販売(「オーガニック ローズ 乾燥」で検索)
育てる(自分で乾燥させれば2年持ちます!)
きれいな人はもう使っている
ローズウォーターを作ろうと思ったきっかけは、インド人のママ友に勧められたことがきっかけでした。そのときに、彼女の美しさと妖艶な雰囲気、常に漂う良い香りは「ローズウォーターのおかげだったのか!」と気が付いたのです。
「きれいな人はもう使っている」
どこかの化粧品で使われていそうな謳い文句ですが、まさにその通りだと思います。きれいな人は、もうすでにローズウォーターを活用しています。
インドの女性の話を詳しく聞くと、どうやら毛穴の引き締めと芳香のために、ローズウォーターのスプレーを顔に吹きかけているのだそうです。
暑い地域で暮らす彼女らには必須アイテムなのだとか。
インドの暑さ対策に使われているローズウォーターは、日本の暑い夏にもぴったりです。
ローズウォーターは、日焼け後の肌の鎮静にも使うことができます。日焼けがシミやしわになる前に、ローズウォーターでパックをしましょう。
インド美女の影響もあり、私の生活は、ローズウォーターで変わりました。これから来る夏の暑さも怖くありません。あなたにも必ずうれしい変化があるはずです。ぜひ手作りローズウォーターを試してみてくださいね。
参考文献1:The Scent Trail: How One Woman’s Quest for the Perfect Perfume Took Her Around the World/Celia Lyttelton
参考文献2::ハーブのすべてがわかる事典/ジャパンハーブソサエティー