ネトルティーで花粉症を軽くするには?|飲み方や量・使い方・レシピ
春や秋が近づくと、必ずアレルギー症状に悩まされるという方も多いのはないでしょうか。
私は、秋になり空気が乾燥しはじめたとたん、目のかゆみや鼻水が増えます。
そのようなときに私がよく飲んでいるのが「ネトルティー」です。
この記事では、私が長年飲んできたネトルティーについて、「ネトルティーって何?」という基本的なことから「ネトルティーの飲み方」「活用するための裏技」までご紹介したいと思います。
ネトルティーはどんなお茶?
日本では、ネトルティーはまだまだなじみのない飲み物だと思います。しかし欧米ではネトルティーは大人気で、スーパーでも簡単に手に入ります。
ネトルティーは「ネトル」というハーブから作られたお茶のことで、古代から滋養強壮のために飲まれてきました。
近年では、ネトルティーの「抗アレルギー作用」が注目を集め、花粉症のために飲む人が増えました。
ネトルの抗アレルギー作用
生の状態のネトルの葉と茎には、細かい針のような毛がついています。この毛は「刺毛」と呼ばれるもので、皮膚に刺さると赤く腫れあがり、アレルギー反応を引き起こします。
このように、触るだけでアレルギーを起こす恐ろしいネトルですが、不思議なことに、ゆでたり乾燥させたりすると、アレルギーを和らげる作用が現れます。
つまり、「アレルギーを引き起こすけど、和らげてもくれる」という、アメとムチのような作用を持つのがネトルなのです。
この反対の作用を持つのはなんだか不思議な気がしてしまいますが、科学的に見ると、植物界ではわりとあることなのだそうです。
アレルギー反応を起こす植物は、同時にアレルギーを抑える成分を持っている、というパターンが多いのだとか。
植物って不思議ですね。
ポイント
ネトルは生の状態で触るとアレルギーを引き起こす怖い植物。しかしネトルティーとして飲むと「抗アレルギー」の効能があります。
ネトルティーは花粉症に効くの?
ネトルティーが本当に花粉症に効果があるのかどうかというのは、一番気になるところだと思います。
効果があるかどうかという話については、今のところ決定的な証拠はありません。
「ネトルティーが花粉症に良い」というのはあくまでも口コミでの評判から広がったことで、科学的にはまだ証明されたわけではありません。
ネトルに対するたくさんの研究が行われていますが、アレルギーに対して効果があったとする研究もあれば、偽薬とさほど変わらなかったとする研究があったりと、結果がバラバラなのです。これからも多くのネトルの研究が行われ、いずれは「効果の出やすい条件」などが徐々に分かってくるのだと思います。[参考文献:1,2]
科学では証明されていないことなので、花粉症のためにネトルティーを飲むことはあくまで「おすすめ」しかできません。しかし口コミでの評価は高いので、「もしかしたら良い効果が現れるかもしれない」という期待はできると思います。
ポイント
ネトルティーの花粉症への効果はまだ科学では証明されていません。薬ほどの強い効果は期待しない方が無難です。
ネトルティーを花粉症のために飲むには?
科学的に効果が証明されていないとは言え、私の周囲では「花粉症にはネトルティーでしょ」という意見の人が多いです。
実際に私も、何かしらの良い変化を感じるからこそ、長年ネトルティーを飲んできました。
もしあなたが花粉症で苦しんでいるなら、ネトルティーを試してみる価値はあります。
せっかくなら、「ただのティータイム」の一環としてネトルティーを飲むのではなく、メディカルハーブのやり方に乗っ取った、一番効果のある飲み方をしてみましょう。
花粉症のためのネトルティーの正しい飲み方
材料(1杯分)
・ドライネトル … 小さじ1
・お湯 … 200~250ml
作り方
1 ティーポットにネトルを入れ、お湯をかけたらふたをします。そのまま15~20分置いたらできあがりです。
2 茶こしでネトルをこしながらカップに注ぎ、ゆっくりと飲みほします。
ネトルティーを効果的に飲むための3つのポイント
1.1日1杯以上を毎日飲む
ネトルティーの効能を少しでも強めたいのなら、できるだけ多く、しかもこまめに、ネトルティーの成分を体に取り込み続けるような状態を保つのがベストです。
なるべく1日1杯は飲むようにしましょう。
ちなみに、適量は1日3杯までですので、飲みすぎにご注意くださいね。
2.まとめて作り置きもOK
ネトルティーは3~4杯分まとめて作って、冷蔵庫で保存しておくことができます。保存期限は5日です。
3.飲む期間は3ヶ月
自然療法を行っている病院では、花粉症患者にはネトルティーは最低3ヶ月間は飲み続けることが勧められています。
少し長い期間に感じるかもしれませんが、3ヶ月というのは、人間の体質を変えるのに必要な期間の「最短」だと考えられているので、少しの間がんばってみましょう。
具体的には、花粉症の季節が始まる2~3週間前から、花粉症の季節の間ずっと飲み続けます。
ネトルティーは栄養面でも役立つ!
花粉症の原因のひとつとして考えられているものに「ミネラル不足」があります。ネトルティーにはたっぷりのミネラルが含まれているので、栄養面からもアレルギー改善に一役買ってくれます。
ネトルを手軽に取り入れる方法
ハーブティーを作り慣れていないと、ネトルティー作りは少し面倒に感じるかもしれませんね。
実際のところ、ネトルティーを毎日飲んでいる人々で、まじめにハーブティーを作っているのは半分くらいかもしれません。
ネトルティーを作っていない残り半分がどのようにしてネトルを摂取しているのかというと、「ネトルパウダー」です。
便利なネトルパウダー
ネトルパウダーは、ドライネトルをパウダー状にしたものです。イメージとしては、緑茶パウダーのようなものです。
ネトルパウダーを溶かして即席のネトルティーを作ることもできますし、料理にふりかけて手軽に摂取することもできます。
ネトルパウダーの作り方
ネトルパウダーの作り方は、ネトルのドライハーブをすり鉢で細かくすりつぶしたら完成します。
市販のネトルパウダーも多く出回っているので、あなたのお気に入りを探してみるのも良いかもしれませんね。
ネトルパウダーの使い方
1.ネトルパウダー+緑茶
ネトルパウダーは、緑茶に混ぜて飲むことができます。
作り方は、完成した緑茶にネトルパウダーを溶かせばできあがりです。
ネトルティーは緑茶に味が似ているので、おいしく飲むことができます。
2.ネトルパウダー+スープ
ネトルパウダーは、スープやシチューに混ぜることもできます。洋風のスープやシチューなら、違和感なく溶け込みます。特にカレーやビーフシチューなどの味の濃いものなら、安心して混ぜることができます。
3.ネトルパウダー+サラダ
葉物系サラダなら、食べる直前にネトルパウダーを振りかけてみましょう。ネトルも葉物なので、味の違和感はありません。
4.ネトルパウダー+炒め物
普段の炒め物にネトルパウダーを使う手もあります。しかし、料理に使う場合には最後に振りかけるようにしましょう。
炒める段階で入れてしまうと「ほとんどのネトルパウダーがフライパンにこびりついて終わり」ということになりかねないので、ご注意ください。
ネトルパウダーの1日の摂取量
ネトルパウダーの1日の摂取量の上限は、小さじ3(すり切り)です。
市販のものを使う場合には、パッケージの摂取量を守ってください。
さいごに
ネトルは医薬品ではないので、薬の代わりにはならないという点にご注意ください。また、ネトルの効能が薬に影響を与える可能性があるので、薬との併用は控えてください。妊娠中・授乳中の方は念のためネトルの摂取を控えることをおすすめします。
参考文献
[1] ネトルのアレルギー性鼻炎に関連する研究https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19140159 [2] アレルギー性鼻炎の治療におけるネトルの実験
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2192379