正しい煮沸消毒の仕方|自家製シロップやハーブオイル・ビネガーの保存に
煮沸消毒とは
煮沸消毒とは、熱湯に浸して殺菌する消毒方法のことです。水と鍋さえあれば誰にでもできてしまう、便利な方法です。
煮沸消毒が必要なのは、自家製シロップやハーブオイル・ハーブビネガーです。特にハーブオイルの場合は、煮沸消毒をしないで保存してしまうと、食中毒の原因菌が繁殖し大変危険です。簡単な方法なので、ぜひ煮沸消毒を習慣にしましょう。
煮沸消毒できるもの、できないもの
煮沸消毒は、どんな容器にも行える方法ではありません。熱を使うため、熱に弱い素材の容器にはダメージを与えてしまいます。
煮沸消毒できない素材
・プラスチック製の容器やふた
・内側にゴムパッキンのついたふた
プラスチック製の容器は長期保存には向いていないので、煮沸消毒ができる・できないに関わらず、保存容器としては避けるのがおすすめです。
お持ちの保存容器のふたの内側にゴムパッキンがついている場合は、ゴムの部分を外すか、外せない場合にはアルコール消毒をお試しください。
煮沸消毒ができるおすすめの保存容器
・金属製のフタのガラス瓶(ジャムの空き瓶でもOK)
金属のふたのついたガラス瓶なら、劣化を気にせずに何度でも煮沸消毒できます。煮沸消毒では匂いも取ることができるので、ジャムの空き瓶を再利用するのもおすすめです。
ちなみに、コルクのふたも煮沸消毒できます。
煮沸消毒の仕方
煮沸消毒の効果の持続は24時間です。食品の保存をしたい日の「前日」に行いましょう。
You’ll need ー必要なものー
・ 消毒したい瓶とふた
・ 大きな鍋
・ トング(洗剤で洗っておく)
・ 清潔なタオル
Instructions ー方法ー
1 石けんで手を洗います。その後、煮沸する瓶とフタを洗剤で洗います。
2 鍋にたっぷりの水を入れ、コンロの上に置きます。消毒したい瓶を手で持ち、中の空気を抜きながら静かに沈めます。ふたは浮いてこないように、瓶の下に入れ込むようにして沈めます。
3 鍋を強火にかけます。沸騰したら中~弱火にして、小さく沸騰させ続けます。10分間沸騰させたら火を止めます。
4 水が冷めるまで20~30分ほど置いておきます。
5 トングで瓶の口をつかみ、瓶を立てます。水面から出た部分を手でつかんで瓶を取り出します。
6 瓶の中の水を捨て、清潔なタオルの上で自然乾燥させたら終了です。
煮沸消毒のポイント
洗剤を使って予洗いをする
煮沸消毒を成功させるポイントは、消毒前に洗剤で瓶を洗っておくことです。瓶についたほこりやゴミ、油性の汚れを事前に落としておくことで、効果的に煮沸消毒を行うことができます。
トングで引き出す時には細心の注意を
煮沸消毒後は、瓶の中にお湯が入っている状態になっています。トングだけで取り出そうとすると、瓶が重くて落としてしまう可能性があります。トングと手の両方を使って、上手に瓶を引き出しましょう。
また瓶を取り出すときには、瓶の中に菌を戻さないように注意する必要があります。「煮沸消毒後の水の中に手を入れない」「瓶の中に指を入れない」という2つの点に気をつけましょう。
煮沸消毒後の瓶の使い方
瓶の中の水滴もチェック
瓶の中まで完全に乾燥したことを確認したら、煮沸消毒の終了です。時々、瓶の中に水滴が残っていることがあるので、念のため中をのぞいてチェックしてみてください。
瓶が完全に乾いたら、すぐにでも食品の保存に使うことができます。保存までまだ少し時間がある場合には、瓶のふたを閉めて、ゴミや菌が中に入り込まないようにしておくと安心です。
煮沸消毒後は何を作る?
煮沸消毒が役立つのは、ハーブシロップ(ハーブコーディアル)とハーブオイル、ハーブビネガーです。いくつかの瓶をまとめて消毒して、ぜひ色々なハーブで作ってみてくださいね。