ハーブティー作りに必要な道具は3つだけ【本当に使える】道具の選び方をご紹介
「ハーブティーを始めてみたいけど、どんな道具を用意したら良いのか分からない」
そう思っていませんか?
私もはじめはそうでした。
ハーブティーの写真にある道具はおしゃれなものばかり。
ハーブティーの専門店に行って、高いお金を出して道具をそろえないといけないのかな・・・と思ってしまいますよね。
実は、ハーブティーを作るのに何か特別な道具を購入する必要はありません。
すべての道具は、すでにあなたのキッチンにあります。
もしたりないものがあったとしても100円ショップで買い足すことができます。
この記事では、次の2つのことについてご紹介します。
・ハーブティーを作るのに最低限必要な道具3つ
・慣れてきたらそろえたい「本当に使える道具」
高いハーブティーの道具に手を伸ばす前に、ぜひ一読してみてくださいね。
筆者の自己紹介
わたし平野は、かれこれもう6年以上ハーブティーを飲み続けています。100円ショップの道具から専門的な道具まで色々なものを試してきました。私の失敗談なども合わせてご紹介していきます。
ハーブティー作りに必要な3つの道具
ハーブティーは、次の3つさえあれば作ることができます。
・ティーポット
・カップ
・茶こし
この3つなら、あなたのご家庭にもあるのではないでしょうか?
ハーブティーも「お茶」です。必要な道具は緑茶と一緒です。
ティーポットの選び方
ハーブティーのティーポットの選び方
とりあえずそろえるなら: 緑茶の急須でOK!
理想は: 丸い形の陶磁器のティーポット
見た目も重視したいなら: ガラスのティーポット
「急須」でハーブティーは作れる
もしあなたのご自宅に急須(きゅうす)があるなら、すぐにでもハーブティーを作ることができます。
大事なことは「『ふた』ができるかどうか」です。
耐熱性でふたができるものであれば、急須以外でも使うことができます。
例えば、耐熱性のガラス瓶でハーブティーを作る人もいますし、ピッチャーにラップをして作る人もいます。
なぜ「ふた」が必要なの?
ドライハーブティーはふたをして蒸らさないと、有効成分がお茶に入らずに、蒸気と共に空気中に逃げてしまいます。蒸らすときには必ずふたをするようにしましょう。
急須のデメリット
急須でハーブティーを作ることができるとはいえ、デメリットもあります。
それは、緑茶と味が混ざってしまうことです。
急須で一番多いのは「炻器(せっき)」という素材から作られたものです。
炻器には無数の穴が開いていて、お茶の成分を吸着しています。
つまり、洗っても必ず急須にお茶の風味が残ってしまうので、続けてハーブティーを入れたときに味が混ざってしまうのです。
この逆も同じで、ハーブティーを作った後の緑茶の味も少しおかしくなります。
ご家族がよく緑茶を飲まれる場合には、ハーブティー用のティーポットを別に用意しておくことがおすすめです。
新たに購入するなら「丸い形のポット」を
新しくティーポットを購入するのであれば、「丸い形のポット」を選ぶことをおすすめします。
丸い形は、茶葉を均一に蒸らすことができる理想の形です。
おすすめの素材は陶磁器
ティーポットにおすすめの素材は「陶器製」または「磁器製」のものです。
これらの素材は保温力に優れているため、紅茶でも定番のティーポットになっています。
見た目にもこだわりたいなら「ガラスのティーポット」
お茶をおいしく蒸らせるのは陶磁器ですが、「ガラス製のティーポットに憧れる!」という方も多いと思います。
ハーブティーの本や雑誌などではほぼガラスのティーポットが使われているので、やはり欲しくなってしまいますよね。
ガラスのティーポットを使うメリットや使い心地などを少し掘り下げてご紹介します。
なぜガラス製?
なぜ「ハーブティーといえばガラスのティーポット」なのかというと、中身が見えるからです。
ハーブティーには色々な植物が使われるため、お茶の色が毎回異なります。
・ハイビスカスティーは深紅色
・カモミールティーは黄金色
・ローズヒップティーはベージュ色など
ガラス製のティーポットを使えば、それぞれのハーブティーの色を見て目で楽しむというセラピー効果が期待できます。
実際のところ、ポットの中でハーブが浮いたり沈んだりする様子をながめるのは、とても楽しいです。
もし「ハーブティーの雰囲気そのものが好き!」という場合には、陶磁器よりもガラスのティーポットを選ぶことをおすすめします。
ガラスのティーポットのデメリット
ガラス製のポットのデメリットは、割れやすいこと、お値段が張ることです。
100円ショップなどでもガラス製ティーポットが見つかるかもしれませんが、信じられないくらいに薄く、簡単にポキっと割れてしまいます。
ガラス製のティーポットは、多少値段が張っても、厚みのあるものを選ぶのがおすすめです。
ガラスのティーポットを選ぶときのポイント
私が個人的にガラス製ティーポットでNo.1だと思うのは「パイレックス」というアメリカのメーカーのものです。(上の写真のものです) 直火にかけられるほどの厚みがあり、使い心地もかなり良いです。
とはいえ、パイレックスのガラスポットはもはやアンティークでしか手に入りません。私はたまたまアンティークショップで見つけて買うことができましたが、無理して手に入れる必要はないと思います。(もしかしたらメルカリで売っているかもしれないです!)
じゃあなんで言うんだ、と思われたかもしれませんが…
このティーポットの形は安定していてとても良いので、ご紹介したかったのです。
ガラスのティーポットを選ぶ際には、「まん丸」に近い形よりも、上の写真のような「楕円形」の方が安定していて使いやすいです。
そして、ずっしりと重みがあり、ガラスにも厚みがあるものが、理想的なガラスのティーポットと言えます。
ガラス製ティーポットの選び方
値段:1500~2000円のものなら安心できる品質のものが手に入ります。
チェックのポイント:ずっしりと重いものがおすすめ。ガラスの厚みがあるかどうかもチェックしておきましょう。
ティーポットに厚みがあると、保温性が高まります。保温性は、ハーブティーからうまく効能を引き出せるかどうかの差につながるので、ぜひティーポットの厚みをチェックしてみてくださいね。
また、オンラインで買う際には必ず口コミもチェックしておきしょう。(ガラスなので、割れて届く可能性も考えられるからです)
ガラス製ティーポットのもうひとつのデメリット
ガラス製ティーポットを買うと、カップもガラスでそろえなきゃ、と思ってしまいがちです。結局お値段の張る5客セットなどを買ってしまい、思わぬ出費になるというデメリットも。
とりあえずはお家の陶磁器のティーポットを使いつつ、時間をかけて良いガラスのティーセットを探すというのが一番間違いのない方法です。(私は焦って買って失敗しました)
カップの選び方
ハーブティーのカップの選び方
とりあえずそろえるなら: コーヒーマグでOK!
使い勝手の良さから選ぶなら: 大きめのマグカップ
見た目を重視したいなら: 紅茶用のカップ
ハーブティーのカップは、おしゃれなものがあって色々と目移りするかもしれませんが、とりあえずはいつもコーヒーを飲んでいるときに使うカップと併用で問題ありません。
使い勝手がいいのは「大きめサイズのマグカップ」
私が個人的に使いやすいと思うカップは、大きめサイズのマグカップです。
ハーブティーは紅茶と違い、1杯分の量が200~250mlと、少し多めです。
これは、ハーブが薬草であるために「投薬量」があるためです。
小さめのカップだと、数回に分けて注ぐ必要があるので不便です。
おすすめなのは「300ml以上のサイズ」。1回で注げる上に、飲み残しを冷蔵庫に保存するときにもこぼれにくくて使いやすいです。
スタッカブルが使える!
ハーブティーを飲む習慣がついてきてからおすすなのは、「スタッカブル(重ねられるタイプ)」のマグカップです。
なぜ重ねる必要があるのかというと、ハーブティーをまとめて作ったときに冷蔵庫で保存しやすいからです。
ハーブティーを毎日飲む人はたいてい、何日分かをまとめて作っています。
それは、光熱費の節約だけではなく、ハーブティーを続けるためのコツでもあります。
ハーブティーの作りおき、私もやっています。
ハーブティーの作りおきの方法
2~3日分のハーブティーをまとめて作り、そこから1杯分ずつカップに分けていきます。ラップをして冷蔵庫の上段(家族に倒されない場所です)に保存します。
スタッカブルマグであれば、2段に重ねて保存できるのでスペースの節約になります。(5日ほど保存可能です)
好きなときにさっと取り出してレンジで温めて飲める、この手軽さのおかげでハーブティーを挫折せずに続けて来られました。
ハーブティー作りに慣れてきたら、まとめて作ることにもぜひ挑戦してみてくださいね。
おすすめのカップの選び方
・大きめのサイズ(目安:300ml以上のもの)
・陶器でできていて厚みがある(保温性が高まります)
・倒れにくい(冷蔵庫で保存するためにも重要なポイントです)
・重ねられるとより便利(収納スペースの節約になる)
ちなみに、私が普段使っているのはスタバのご当地マグです(写真下)。100円ショップでも色々なスタッカブルマグが手に入ります。ハーブティー作りに便利なマグの個数は3~4個です。
おしゃれなカップは特別なときに
いくら使いやすいからと言え、いつもマグカップだとつまらないですよね。
ときには紅茶のティーカップを使って、あなたのハーブティーを写真に撮ってみましょう。
SNSに投稿したりしてみると、ハーブティーを続けるモチベーションにもつながります。
茶こしの選び方
ハーブティー作りに必要な最後の道具は「茶こし」です。
茶こしも、緑茶と同じものを使うことができます。
とはいえ、「そもそも茶こしを持っていない」という方も多いのではないでしょうか。
新しい茶こしは100円ショップなどで手に入れることができますが、色々な種類があって迷いますよね。
茶こしのタイプと使い勝手、注意点などをご紹介します。
おすすめ1:ボール型の茶こしは片付けが楽
ボール型の茶こしがあれば、ティーポットを使わずにハーブティーを作ることができます。
茶こしの中にハーブを入れたら、そのままお湯に沈めるだけで完成します。
毎日作るとなると、この手軽さは重要です。
こちらも100円ショップで見つけることができます。
おすすめ2:上に置けるタイプの茶こし
ティーポットを使ってハーブティーを作るなら、カップの上に置けるタイプの茶こしが便利です。
上の写真のものは紅茶用なので浅いのですが、もっと深いものも売っています。
ボール型の茶こしよりも、茶葉を捨てるのが楽です。
ちなみに、上の写真のものはアマゾンで購入しました。
(検索キーワードは「紅茶 ティーストレーナー」です)
おすすめ3:カップとセットになっている茶こし
カップと茶こしがセットになっているタイプも便利です。
とはいえ、私は買うのに失敗しました。
上の写真のものは、ガラスのカップにガラスの茶こしが付いています。
素敵だなと思って買ったのですが、実は使い心地は良くないです。
ガラスの茶こしは「あみ」状にはなっておらず、「切れ目」を入れているだけものが多いです。ハーブが簡単にすり抜けてしまい、うまくこせません。
カップとセットのものを選ぶなら、茶こしはステンレスのあみタイプのものをおすすめします。
茶こしと別に用意しておくと便利なもの
茶こしと別に用意しておくと便利なのは「灰汁(あく)取りあみ」です。
これは、茶こしで取り切れなかったハーブのカスを取り除くときに役立ちます。
ハーブは茶こしではこせない
実は、緑茶や紅茶用の茶こしでは、ハーブをきちんとこすことはできません。
ハーブの種類にもよりますが、たいてい、茶こしのあみ目から細かいハーブのカスが出てきます。
茶こしをすり抜けるハーブティーの例
・カモミールの花のおしべとめしべ
・ローズヒップの実の中にあるうぶ毛
・レモングラスの乾燥葉
ハーブの細かいカスは、飲み込むと咳き込んだり、喉につかえたりします。
ぜひしっかりと取り除いておきたいものです。
そこでおすすめなのが、「茶こし」と「灰汁取りあみ」の両方を使うという方法です。
ハーブをしっかりと漉す方法
1 まずは茶こしを使ってハーブをこしてみる
2 お茶を見てみて、細かいハーブが浮いているようなら灰汁取りあみですくう
灰汁取りあみは、茶こしよりも目が細かいです。
茶こしと併用して使えば、細かいハーブのカスもきちんと取り除くことができます。
さらに、次の写真のように、直接ハーブティーを流してこすこともできます。
灰汁取りあみは100円ショップのものでOK!
私がおすすめする灰汁取りあみは、100円ショップに売っている取っ手付きのものです。
100円ですが、思いのほか目が細かく、重宝しています。
私が使っているものはダイソーのものです。ザルやお玉のコーナーに置かれていたと思います。
ハーブの作りおきには「だし取りあみ」を
ハーブティー作りに慣れてくると、鍋を使って数日分をまとめて作ることも多くなると思います。
また、ハーブシロップを作ったりすることもあるかもしれません。
そのような時に役立つのが「だし取りあみ」です。
大量のハーブもきちんとこせる
だし取りあみもまた、灰汁取りあみのように目が細かいです。
しかも取っ手がついているので、熱い思いをすることなく、ハーブをきれいにこすことができます。
100円ショップでも手に入りますが、私が愛用しているのは下の写真のものです。『212キッチンストア』で購入しました。
あみの先の方が三角になっているので、小さなカップにもぴったりと収まり、とても便利です。
もしハーブティー作りに慣れてきたら、このようなあみもチェックしてみてくださいね。
避けるべきは「シリコン製の茶こし」
お店を見ていると、おしゃれなシリコン製の茶こし(ティーストレーナー)もたくさんあります。
これらのタイプは「あみ状」でなく、ただ「穴」が開いているだけです。
先ほども書いた通り、ハーブからは細かいカスが出るので、穴のタイプではきちんとこすことができません。
見た目がかわいくても、シリコン製の茶こしはハーブティーには向かないので、購入しないようにご注意ください。
あると便利なその他の道具
ハーブティーを作るのに必要なものは、これまでご紹介した3つ「ティーポット」「カップ」「茶こし」だけです。
あえて他に買い足すなら、「ティーコージー」があると便利かもしれません。
ティーコージーでハーブティーを保温する
「ティーコージー」とは、茶葉を蒸らすときにティーポットの上にかぶせる、保温用の布袋です。
紅茶を作るときに使う道具です。
ハーブティーは蒸らし時間が5~20分と、紅茶や緑茶と比べると長めなので、ティーコージーをかぶせて冷まさないようにするという人もいます。
ハーブティーをいつも熱々で飲みたいという方は、ティーコージーの購入を検討しても良いと思います。
ガラスのポットならティーコージーは必要なし
とはいえ、私はティーコージーを使ったことはありません。
なぜなら、ポットに日の光を当ててハーブティーを作っているからです。

サンティー
ハーブティーには「サンティー(太陽のお茶)」という作り方があります。
日の光をティーポットに通して、日光のエネルギーをハーブティーに入れる方法です。
ちなみに、月の光を通す「ムーンティー」もあるんですよ。
少しスピリチュアルな響きかもしれませんが、なんだか素敵だなと思い、晴れた日には必ず行うようにしています。
太陽の光でお茶の温度が高く保たれるので、ティーコージーは必要ありません。
もしお使いのティーポットがガラス製なら、ティーコージーなしでも良いかと思います。
ガラス瓶で作ることもできる!
ハーブティーは、ガラス瓶ひとつで作ることもできます。
これは「水出しハーブティー」と呼ばれる作り方で、水に浸けておくだけで完成するハーブティーです。
次の写真は、ハイビスカスを水に一晩つけて作った「水出しハイビスカスティー」です。こんなにもはっきりと色が出ます。
ハイビスカスの他には、ミント、ローズマリー、カモミール、レモングラスなどのハーブで水出しハーブティーを作ることができます。
水出しハーブティーがホットハーブティーよりも効能が落ちるということはありませんので、夏の間は水出しで冷たいハーブティーを楽しむのもおすすめです。
さいごに:ハーブティーを楽しむために
ハーブティーの道具は、あなたのキッチンですべて見つかりそうでしょうか。
「きちんとした道具をそろえよう!」という所から始めると、おそらくハーブティーを飲むところまではなかなかいかないと思います。
ハーブティーは、難しいことは考えず、パッと始めてしまうのが良いです。
もしあなたがすでにハーブをお持ちなら、今すぐあなたのキッチンの道具でハーブティーを作ってみてください。
ハーブティーの作り方は次の記事でご紹介しています。
もしハーブティーが好みの味でないとしても、一度でやめないでください。
ハーブティーの味を変える方法はたくさんあります。
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ハーブティーの味を落とす原因6つ
苦手なハーブティーをおいしくする|ハーブティー専用レモンシロップの作り方
ちなみに、ハーブティーはきちんと保存しておかないと劣化が早くなり、味が落ちます。簡単なひと手間ですので、おいしい状態を長く保つためにも、ぜひハーブの保存方法にも通しておいてくださいね。
それでは、楽しいハーブティータイムをお過ごしください。