おいしいハーブコーディアルシロップの作り方|基本レシピと8のアレンジレシピ
栄養がたっぷりで優しい甘さのハーブシロップ。
ハーブ好きの方なら、一度はハーブシロップを作ってみたいと思うのではないでしょうか。
私はインスタグラムをしているのですが、ラベンダーシロップのレシピを投稿したところ、たくさんの「いいね」をいただきびっくりしました。ハーブシロップはやはり人気があるんですね。
そのときの投稿はこちら
そのラベンダーシロップの投稿をしたときに、気になるコメントもいくつかいただきました。「実はハーブシロップの作り方にいまいち自信がないんです!」というものです。
そこで本記事では、ハーブシロップをおいしく作るためのコツを中心に、シロップの作り方をご紹介していきたいと思います。
「これをやってしまうと味が落ちる!」というポイントも各所で解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
01| ハーブシロップに大事な材料選び
02| ハーブシロップの基本のつくり方
05| シロップに合うハーブリスト
06| ハーブシロップの活用方法
・コーディアルドリンクのレシピ
・シロップで甘味をつける
・コーヒー専用ハーブシロップのレシピ
・おうちカクテルのレシピ
・ハーブのお薬として摂るには?
07| ハーブシロップ8レシピ
ハーブシロップに大事な材料選び
ハーブシロップは作り方がシンプルな上に、材料は「水、ハーブ、砂糖」の3つだけです。
だからこそ、材料の味がダイレクトに、ハーブシロップの出来上がりを左右します。
材料選びのコツは次の通りです。
水
きれいな飲み水であれば、どんなものを使っても問題ありません。
もしハーブシロップの味に徹底的にこだわりたいという場合には、ハーブシロップの発祥の地イギリスと同じ「硬水」を使ってみると、現地のハーブシロップの味に近づくと思います。
ハーブ
ハーブは、香りが強いものを選ぶと、シロップがおいしくなります。
香りの強いハーブ:ミント、ラベンダー、バジルなど
フレッシュ/ドライはお好みで選んでみてください。
フレッシュハーブで作ると:シロップが薄めに、優しい味に仕上がります。
ドライハーブで作ると:シロップにコクが出て味が濃くなります。
ハイビスカスやラベンダーのように、シロップに色味が出るハーブを使うと楽しいですよ。
砂糖
ハーブシロップをおいしくするのは「白砂糖」か「三温糖」です。
反対にハーブシロップの味を下げてしまうのは、未精製の砂糖である「黒糖」「てんさい糖」です。
健康のことを考えると未精製の砂糖の方が良いのかもしれませんが、ハーブシロップに使うのはおすすめしません。
未精製の砂糖は、ハーブの味を消してしまったり、ハーブと混ざっておかしな味になってしまったりすることがあります。
以前、黒糖でハーブシロップを作ったことがありますが、ハーブシロップというよりも「黒糖シロップ」のようで、もはやハーブの味はしませんでした。
これではハーブを使う意味がないので、ぜひ精製の砂糖を使ってハーブの香りを守ってくださいね。
ハーブシロップの基本のつくり方
Ingredients ー材料ー
・ フレッシュハーブ … 1カップ
またはドライハーブ … 1/3カップ
・ 砂糖 … 1カップ
・ 水 … 1カップ
[必要な道具]
・ 密閉できる保存容器(煮沸消毒をしておきます)
Instructions ー作り方ー
1 ハーブは茎を取り除きます。ハーブ、砂糖、水を小鍋に入れます。
2 1を中火にかけ、沸騰したらすぐに弱火にします。鍋のふたをして、そのまま5~10分間煮込みます。火から下ろしたら、ふたをしたまま20~30分置いてあら熱をとります。
3 茶こしでハーブをこしたらできあがりです。保存容器に移し替え、ふたをしっかりと閉めて冷蔵庫で保存します。1~2週間で使い切ります。
ハーブシロップをおいしく仕上げるには
セージやローズマリーなどの苦味の強いハーブは、10分間煮込むと苦味やえぐみが際立ってしまうことがあります。苦いのが苦手、またはハーブの香りが苦手という方は、煮込み時間は3~5分程度にとどめておくことをおすすめします。
ハーブシロップを冷凍や真空保存したい場合には、次の記事を参考にしてみてくださいね。
ハーブシロップをおいしく保存する3つの方法|冷蔵・冷凍・真空保存
ハチミツ入りのハーブシロップの作り方
ハーブシロップは、はちみつで作ることもできます。
砂糖で作るよりも強いとろみがあるため、喉の保湿や炎症を抑える「風邪シロップ」として使われています。
喉がイガイガするときにぜひ作ってみてくださいね。
Ingredients ー材料ー
・ フレッシュハーブ … 1カップ
またはドライハーブ … 1/3カップ
・ はちみつ … 1カップ
・ 水 … 1カップ
Instructions ー作り方ー
1 小鍋にハーブと水を入れ、中火で煮立たせます。
2 煮立ったら弱火にし、ふたをします。水の量が半分くらいになるまで10~15分ほど煮詰めます。
3 ハーブをこし、はちみつと混ぜます。
4 保存瓶に流し入れ、ふたをして冷蔵庫で保存し、1~2週間以内に使い切ります。
ハーブシロップをおいしく仕上げるには
はちみつ入りハーブシロップを香り豊かでおいしく仕上げるコツは「ハチミツを最後に混ぜる」ということです。ハチミツはハーブの成分を引き出しにくくさせるので、はじめからハチミツでハーブを煮込もうとすると失敗します。
フルーツ入りのハーブシロップの作り方
フルーツを加えると、砂糖の量が少なくても甘くてフルーティーなハーブシロップになります。
ビタミンなどの栄養素もプラスされるので、より強力なハーブシロップを作ることができます。
Ingredients ー材料ー
・ フレッシュハーブ … 1/2カップ
またはドライハーブ … 大さじ山盛り2杯
・ フルーツ … 1/2カップ
・ 砂糖 … 130ml
・ 水 … 130ml
おすすめのフルーツは、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ピーチ、オレンジ、レモン、パイナップル、キウイなど。
Instructions ー作り方ー
1 フルーツは皮をむき、サイコロ状に切ります。ハーブの茎を取り除きます。
2 すべての材料を小鍋に入れ、弱火で15分間煮ます。焦げないように、途中で何度か混ぜます。
3 火から下ろしたら鍋のふたをして20分おきます。
4 茶こしで材料をこして、保存瓶に注いだらできあがり。
ハーブシロップをおいしく仕上げるには
フルーツ入りのハーブシロップを作る場合には、「砂糖」と「水」の量を調整する必要があります。なぜなら、フルーツごとに糖度や水分量は異なるので、甘くなりすぎたり、反対に薄くなりすぎたり、ということが起こるからです。作っている最中にときどき味見をしながら、あなた好みの味に仕上げてくださいね。
シロップに合うハーブリスト
基本のレシピが分かっても、一番難しいのはハーブ選びだと思います。ここからは「どんなハーブを選べば失敗しないのか」という点についてご紹介していきます。
おいしいシロップができるハーブ
確実に美味しいハーブシロップを作りたいのなら、次のハーブがおすすめです。上でご紹介した「基本のシロップレシピ」 「フルーツ入りシロップレシピ」で作ることができます。
とにかくおいしいシロップ向けハーブ
・エルダーフラワー:甘く優しい花の香り。マスカットに似た香りとも表現される。ビタミンCが豊富なので風邪シロップにも〇。
・ハイビスカス:酸味があり、まるでラズベリーシロップのような味わいに。滋養強壮効果があり、毎日の栄養シロップとして。
・ミント:爽やかな香りがシロップに良く合う。炭酸水で割って春夏のドリンクに。
風邪シロップにおすすめのハーブ
ハーブシロップにはハーブの有効成分が入っているので、風邪の自然薬にもなります。上でご紹介した「ハチミツ入りシロップレシピ」で作ることができます。
風邪シロップにおすすめ
・タイム:喉に良いとされるハーブで、気管支炎・空咳・喉の痛みを和らげるとされる。味は少し薬っぽいがシロップにすればおいしくなる。
・セージ:抗ウイルス作用を持つハーブで、喉の痛みや扁桃腺炎の自然薬として使われる。苦味が強いのでフルーツと合わせるのがおすすめ。
・レモンバーム:伝統的に子供の風邪薬として使われてきたハーブ。レモン風味のおいしい味に加えて、栄養も豊富という利点がある。
ハーブシロップの使い方
ハーブシロップは、色々なものに使うことができます。甘味をつけたいときにさっと取り出してどんどん活用してみましょう。
ハーブドリンクに
上の写真のように、ハーブシロップでおしゃれなドリンクを作ることもできます。ハーブごとに違った風味を楽しむことができます。
コーディアルドリンクのレシピ
シロップの水分量によって甘味が変わるので、最後に味見をして調整してくださいね。
1 グラスに氷とハーブシロップ大さじ1~2杯を入れ、水か炭酸水を注ぎます。
2 よく混ぜてお好みでレモンスライスを添えたらできあがり!
ドリンクにおすすめなのはエルダーフラワー、ミント、ハイビスカス、カモミールのシロップです。
甘味をつけたいときに
ヨーグルトや酸味のあるフルーツ、シリアルやグラノーラなどに甘味をつけたいときにもハーブシロップを使ってみましょう。
甘味をつける専用のハーブシロップには、ミントやタイム、ローズマリーやバジルなどのお料理用のハーブを使うと幅広く活用できます。
また、シロップを作るときに煮込み時間をやや長くして、シロップ自体にしっかりと「とろみ」をつけておくと使いやすくなります。
コーヒーシロップに
ハーブシロップは、コーヒーシロップとしても使うことができます。
特にミントやジンジャーのシロップとコーヒーは相性が良く、世界中で使われているコンビです。
はじめから「コーヒー用のハーブシロップにしたい」と心に決めている場合には、下記のコーヒー専用シロップもおすすめです。
コーヒー専用ハーブシロップの作り方
コーヒーにハーブを合わせるには「スパイス」が決め手です。シナモンやカルダモン、クローブ、ナツメグなどを使うことができます。
1 鍋にハーブと砂糖、水、そしてパウダースパイスをひとつまみ加えて煮込みます。(香りが逃げないようにふたをして煮込みます)
2 10分ほど煮込んだら火を止め、あら熱が冷めるまでそのまま置いておきます。
3 常温にまで冷めたらハーブとスパイスをこしてできあがり!
おうちカクテル作りに
ハーブシロップがあれば、おうちカクテルも低価格で作ることができます。
たいていどんなハーブでもおいしく作れますが、特におすすめなのはバジル、ミント、ジンジャー、タイムのシロップです。
もちろん、ノンアルカクテルも作れます。
ハーブカクテルの作り方
強いお酒を1つ用意しておけば、いつでもカクテルを楽しむことができます。
1 グラスに氷とハーブシロップ大さじ1~2杯を入れます。
2 お好みのお酒を50~60ml注ぎ、さらにグラスの上まで炭酸水を注げばできあがり。レモンかライムの果汁を足すとさらにおいしくなります。
3 ノンアルカクテルの場合には、お酒は入れずに炭酸水だけで割ります。
ハーブのお薬として
ハーブシロップは、自然薬として摂ることもできます。
その場合は、お湯で薄めるか、スプーンにとってそのまま飲みます。
ハーブシロップを自然薬として使う方法
お子さんに与える場合には、与える量は小さじ1/2程度から始めます。ハーブの副作用の反応にも十分注意しましょう。
1 ハーブシロップを大さじスプーンに1杯とり、そのまま飲むか、ぬるま湯に溶いてから飲みます。
2 消化促進の改善なら、ぬるま湯に溶いたものを(ミントシロップがおすすめ)。喉の痛みを和らげるためなら、そのまま飲むのが効果的です(タイムシロップがおすすめ)。
3 症状が気になったときに大さじ1杯ずつ摂ります。糖分が含まれているので1日3杯までにとどめておきましょう。
ハーブシロップ8レシピ
ここからは、本サイトにあるハーブシロップのレシピをご紹介します。
それぞれハーブに合わせたレシピになっていますので、基本のレシピで見るよりも分かりやすいと思います。気になるものがあればぜひチェックしてみてくださいね。