おいしいハーブシロップの作り方|ハーブコーディアル10レシピ・アレンジ方法
ハーブを手に入れたら一度は作ってみたいのがハーブシロップ/ハーブコーディアルですよね。
ハーブシロップは「ミントシロップ」「タイムシロップ」のようにハーブごとのレシピをよく見かけると思いますが、実はすべてのシロップの作り方は共通しています。
この記事では、1度覚えてしまえば色々なハーブに応用できる「ハーブシロップの基本の作り方」をご紹介します。
目次
1 ハーブシロップは「おいしい薬」
2 基本のハーブシロップの作り方
3 ハーブシロップの1日の摂取量は?
4 ハーブシロップのアレンジレシピ
・お酒を入れて保存期間を長く
・フルーツをプラスしてカロリーオフ
・はちみつで作るハーブシロップ
5 ハーブシロップ/ハーブコーディアル10レシピ
6 ハーブシロップの使い方
7 さいごに
ハーブシロップは「おいしい薬」
ハーブシロップは、長い歴史を持つ伝統的なハーブ薬です。
昔はハーブシロップを薬として摂取していました。
今でいうと「トローチ」や「風邪シロップ」のように、苦いハーブ(=薬)をおいしく摂るための方法のひとつだったのです。
あなたのご家庭にも「苦いけど効能が魅力的」というハーブがあれば、ぜひシロップにしてみてください。
ハーブシロップの薬用効果は?
ハーブシロップの薬用効果は、ハーブティーよりも低いとされています。
その理由のひとつには、砂糖が含まれているために、どうしてもハーブティーよりも摂取量が少なくなってしまうからです。
とはいえ、喉のケアの面から見れば、ハーブティーよりもハーブシロップの方が効果的です。
とろみのあるハーブシロップをスプーンですくって飲みこめば、ハーブシロップが喉にはり付き、ハーブの成分をじっくりと粘膜に浸透させてくれます。
まとめ
ハーブシロップはおいしいだけではありません。ハーブ薬としても活用することができます。苦いハーブはシロップにしてしまいましょう!
基本のハーブシロップの作り方
ハーブシロップは、作り方も量もシンプルです。
- すべての材料は「1:1:1」
- 弱火でコトコト煮込むだけ
Ingredients ー材料ー
・ フレッシュハーブ … 1カップ(※)
・ 砂糖 … 1カップ
・ 水 … 1カップ
[必要な道具]
・ 密閉できる保存容器(煮沸消毒をしておきます)
※ ドライハーブを使う場合には、レシピのハーブの量を「1/3カップ」に変更してください。
Instructions ー作り方ー
ラベンダーシロップの写真を参考にして、実際の作り方をご紹介します。
- 材料をすべて鍋に入れて弱火で煮込む
- 20分おいたらハーブをこす
- できあがり
1 ハーブは茎を取り除き、砂糖と水と一緒に小鍋に入れます。中火にかけ、沸騰したらすぐに弱火にし、そのまま10分ほど煮込みます。
2 火から下ろしたら鍋にふたをして、20~30分置いてあら熱をとります。
3 茶こしでハーブをこしながら、保存瓶に注げばできあがり。
レシピのポイント
保存容器は煮沸消毒しておく
保存に使う瓶は、事前に煮沸消毒してよく乾かしておく必要があります。
少し面倒に感じるかもしれませんが、ハーブシロップはカビが生えやすい食品です。4日以上保存する場合には必ず行いましょう。
保存は冷蔵庫で1~2週間
シロップを瓶に注いだ後は、常温までしっかりと冷ましてから冷蔵庫に入れます。
できれば1週間以内に使い切るのが理想的ですが、煮沸消毒をした瓶に保存すれば、2週間まで保存することができます。
もし使い切れずに余るようなら、ジッパー付きの保存袋に移して冷凍してしまいましょう。
ハーブシロップの1日の摂取量は?
ハーブシロップは、1日に大さじ3杯まで摂取することができます。
薬用として摂る場合には「朝・昼・晩の食後にそれぞれスプーン1杯ずつ」という方法が推奨されています。
とはいえ、砂糖がたっぷりと含まれていることを考えると、個人的には1日大さじ2杯までが良いと感じています。
薬用のためのハーブシロップで太ってしまっては元も子もないので、ケーキを食べた日にはシロップはスプーン1杯までにする、または喉の痛みが辛いときには集中的に3杯摂るようするなど、日によって摂取量を調整してみると良いと思います。
また、材料を白砂糖にするのではなく、黒砂糖やきび砂糖にしてみるなどの工夫をすると、体に優しいハーブシロップになります。
まとめ
ハーブシロップの砂糖の量を考えると、おすすめは一日大さじ2杯までです。黒砂糖やきび砂糖を使えば、味にコクが出て体にも優しいシロップになります。
ハーブシロップのアレンジレシピ
実は、ハーブシロップには色々な作り方があります。
上の3つのハーブシロップのアレンジ方法を順にご紹介していきます。
お酒を入れて保存期間を長く
先ほど「ハーブシロップはカビが生えやすい」と言いましたが、それを解決する方法があります。
強いお酒を加える
という方法です。
アルコールを入れても冷蔵庫での保存は必要ですが、保存期間はおそよ1ヶ月以上にはなると思います。
お酒入りハーブシロップの作り方
基本のハーブシロップの完成後、常温にまで冷まします。大さじ1~2のお酒を加えてよく混ぜたら完成です。保存瓶に移し、冷蔵庫で保存します。
ちなみに、保存瓶を煮沸消毒する代わりに、強いアルコールで瓶の内側を拭いて消毒することもできます。
ハーブシロップにおすすめのお酒は?
ハーブシロップに加えるお酒の一番人気はブランデーです。
他にはウォッカやジンなど、アルコール度数の強いお酒を使うのがおすすめです。
子供に与える場合にはどうする?
ハーブシロップにアルコールを加えてしまうと、なかなか気軽に摂りづらくなると思います。
アルコールが気になる場合には、次の方法でおおよそのアルコールを飛ばすことができます。
シロップのアルコールを飛ばす方法2つ
1 マグカップにハーブシロップ大さじ1~2を入れたら、少量の熱湯を注ぎます。
2 鍋にハーブシロップを入れ、70~80度になるまで加熱します。
上記の方法でも、アルコールが0%かどうかは確かではありません。もし心配な場合は、念のためお子さんには与えないことをおすすめします。
フルーツをプラスしてカロリーオフ
フルーツを加えたハーブシロップは、少ない砂糖の量でも甘味が強いという特徴があります。
セージのような苦いハーブでシロップを作る際も、フルーツを加えると苦味が消えておいしくなります。(上の写真はセージとブルーベリーのシロップです)
フルーツ入りハーブシロップの作り方
Ingredients ー材料ー
・ フレッシュハーブ … 1/2カップ(※)
・ フルーツ … 1/2カップ
・ 砂糖 … 130ml
・ 水 … 130ml
※ ドライハーブを使う場合には、レシピのハーブの分量を大さじ山盛り2杯に変更してください。
フルーツはそれぞれ糖度も水分量も異なります。レシピの「砂糖」と「水」の量を基本に、甘いフルーツなら砂糖を減らしたり、シャキシャキしているフルーツは水を減らしたりという調整をしてみてください。
Instructions ー作り方ー
1 フルーツは皮をむき、サイコロ状に切ります。ハーブの茎を取り除きます。
2 すべての材料を小鍋に入れ、弱火で15分ほど煮ます。焦げないように、途中で数回かき混ぜます。
3 火から下ろしたら鍋のふたをして20分おきます。
4 茶こしで材料をこして、保存瓶に注いだらできあがり。
レシピのポイント
ベリー系のフルーツを使う場合には、弱火で煮込んでいる途中でヘラでつぶすよにすると、香りが移りやすくなります。
フルーツ入りシロップにおすすめのハーブ
フルーツ入りのハーブシロップには次のハーブがおすすめです。どんなフルーツとも相性が良いです。
ハーブシロップにおすすめのフルーツ
次のフルーツは、ハーブシロップとの相性が良いものです。
ピーチやパイナップルだと甘味の強いシロップになるので、砂糖の量は控えめにしましょう。甘ったるい味が好みでなければ、酸味のあるフルーツを使うのがおすすめです。
はちみつで作るハーブシロップ
ハーブシロップは、はちみつでも作ることができます。砂糖で作るよりもコクがあり、パンケーキにかけてもおいしいです。はちみつには殺菌作用があるので、咳止めシロップ作りにもおすすめです。
Ingredients ー材料ー
・ フレッシュハーブ … 1カップ
またはドライハーブ … 1/3カップ
・ はちみつ … 1カップ
・ 水 … 1カップ
Instructions ー作り方ー
1 小鍋にハーブと水を入れ、中火で煮立たせます。
2 煮立ったら弱火にし、水の量が半分になるまで10~15分ほど煮詰めます。
3 ハーブをこし、はちみつと混ぜます。
4 保存瓶に流し入れ、ふたをして冷蔵庫で保存し、2週間以内に使い切ります。
レシピのポイント
ハチミツは「あとから混ぜる」
はちみつのハーブシロップは思わず「はちみつにハーブを入れて煮込んで作る」という方法とってしまいがちですが、実はその方法だと煮込み時間は5時間になります。
なぜなら、はちみつにはハーブの成分が移りづらいので、10~15分煮込んだくらいでは「ただのはちみつ」の状態のままだからです。
このレシピでは、5時間煮込む手間を省くために、ハーブを煮詰めてからはちみつを混ぜるという方法にアレンジしてあります。
ハーブシロップ/ハーブコーディアル10レシピ
ハーブシロップの基本の作り方がわかっても、やはりハーブ選びには悩むこともあると思います。
本サイトに掲載しているハーブシロップのレシピ10こを一挙にご紹介しますので、ぜひハーブシロップ作りの参考にしていただければと思います。
※ 写真をクリックするとレシピページにジャンプします。
- ローズマリーシロップ
- バジルシロップ
- シナモンシロップ
- タイムシロップ
- ミントシロップ
- ラベンダーシロップ
- ハイビスカスシロップ
- セージシロップ
- ローズマリーのフルーツシロップ
- レモングラスのジンジャーシロップ
ハーブシロップの使い方
ハーブシロップは、色々なものに使うことができます。
シリアルやグラノーラにかけて楽しむ
糖分が気になり無糖のシリアルを買ってみたものの、食べているときに「もう少しだけ甘くしたいな」と思ったことはありませんか?そんなときにハーブシロップを混ぜると、自分好みの甘さにできます。
コーディアルドリンクにも
ハーブシロップの楽しみは何といってもコーディアルドリンクです。甘くておいしいのに美容に良いドリンクは、食後の胃もたれ防止や、ダイエット効果もあります。
ハーブシロップ大さじ1~2杯をグラスに入れ、炭酸水を注ぎます。
シナモンをプラスして作ればコーヒーシロップに
ハーブシロップを作る時に、シナモンかジンジャーを加えると、コーヒーにも合うハーブシロップになります。シナモン・ジンジャーを加えるのにおすすめなのは、ミントやバジル、レモンバームなどで作ったシロップです。
カクテルのベースにも
週末は、ハーブシロップでカクテルを作ってみましょう。カクテルには、ミントシロップやバジルシロップ、ローズマリーシロップ、タイムシロップなどがおすすめです。
ハーブシロップ大さじ1~2杯をグラスに入れ、お好みのお酒を50~60ml注ぎます。後はグラスの上まで炭酸水を注げばできあがり。レモンかライムの果汁を足すとさらにおいしくなります。
フルーツソースの代わりに
添加物たっぷりなのに意外に値の張るヨーグルト用のフルーツソース。この際、ハーブシロップに置き替えてみませんか?家族も使いやすいハーブシロップにするには、ハイビスカスシロップかエルダーフラワーのシロップがおすすめです。他のハーブなら、フルーツをややたっぷり加えて作れば、子供も喜んで食べてくれます。
そのまま飲んでもOK!
ハーブシロップは喉の薬にもなります。ハーブシロップをカレースプーンに1杯とり、そのまま飲み込みます。シロップが喉をコーティングしてくれるので、乾いた咳が続くときや、喉がイガイガするときに効果的です。
さいごに
ハーブシロップは簡単なようで実は奥が深く、色々な種類があります。
ハーブとフルーツ、スパイスとの組み合わせも無限大です。
ぜひ色々と試してみて、あなた好みのシロップレシピを見つけてみてくださいね。