美容成分だけで作る濃厚な化粧水|ハーブの化粧水の作り方
ハーブの化粧水
ハーブの化粧水は、肌に不要な成分をカットし、美容成分だけで作ることのできる濃厚な化粧水です。防腐剤もなし、肌に刺激を与えるエタノールも入れません。贅沢な成分をたっぷりと含むのに、コストは市販の化粧水の10分の1。肌トラブルが気になる今こそ、ハーブの化粧水を試してみましょう。
目次
1 ハーブの化粧水は「濃厚」
2 ハーブ化粧水のレシピ
3 ハーブ化粧水の使い方
4 おすすめのハーブ
5 自分のためだけの化粧水
ハーブの化粧水は「濃厚」
私は、自作のハーブコスメを3年以上使い続けています。その中でも特にお気に入りなのが、この記事でご紹介する「ハーブの化粧水」です。
・有効成分を濃く出すことができる
・余分な成分は含まない
有効成分を濃く出すことができる
ポールアンドジョーやアユーラなどの有名なメーカーで、多くのハーブコスメが販売されています。それはなぜだと思いますか?
実は、ハーブに含まれる美容成分は、人間に効きやすいからなのです。
ハーブの構造と人間の構造は似ているため、ハーブの有効成分は、そのまま人間にも働くと言われています。
研究でもハーブの成分の有効性が次々と分かり、ハーブの成分は医療薬や化粧品の原料に引っ張りだこなのです。
アンチエイジング、肌に栄養を与える、シミ・しわを防ぐ、肌に弾力を出す、肌をなめらかにする、肌の血色を良くするなど。
ハーブによって、得意な美容効果は異なります。
しかし自作のコスメであれば、上記の効果のいくつか(またはすべて)を自分でブレンドして調整することができます。季節に合わせたスキンケアも、思いのままです。
もちろん、有名ブランドで使っているのと同じ成分を、自分で抽出することも可能です。
余分な成分は含まない
ハーブの化粧水は、思ったよりも「化粧水らしい」です。濃厚で、多少のとろみもあります。
それは、ハーブの中には、市販品の成分と似た働きをする成分が含まれているからなのです。
化粧水のとろみ
化粧水のとろみをつけるには、市販品では「グリセリン」が使われています。しかし、ハーブの中には「ミュースレージ」というとろみのある保湿成分が含まれているので、グリセリンなしでも、とろみを出すことができます。
化粧水の香り
化粧水の香りには、市販品では人工香料が使われています。ハーブ化粧水が持つ本物の香りは、強いリラックス効果があり、思わず目を閉じてスキンケアをしてしまうほど心地よいです。
化粧水の使用感
化粧水の使用後の「さっぱり感」を出すために、市販品ではエタノールが使われています。ミントやローズマリーを使えば、エタノールなしでも、使用後のさっぱりとした冷却感を感じることができます。
化粧水の防腐剤
市販品の使用期限は2~3か月です。そのため、化粧水を腐らせないために防腐剤を入れる必要があります。ハーブの化粧水は、ハーブ自身が持つ「防腐作用」「殺菌・抗菌作用」を利用します。それでも、使用期限は1週間が限度ですが、「新鮮な化粧水を使う」という贅沢は、手作りならではです。
「化粧水を数か月持たせよう」と思わなければ、ハーブの中に含まれている成分で、十分まかなえてしまうのです。
ハーブ化粧水のレシピ

カレンデュラの化粧水
ハーブの化粧水の基本的な作り方をご紹介します。
レシピの写真は、カレンデュラで作った化粧水です。色々なハーブで試してみましたが、私はカレンデュラが一番のお気に入りです。とろみも濃さも程よく、香りも心地よいです。
Ingredients ー材料ー
できあがりの量 約250ml
・ お好みのドライハーブ … 大さじ3
・ 水(できるだけ綺麗なもの)… 500ml
・ エッセンシャルオイル(お好みで)… 2滴
・ 密閉できる保存容器(300mlサイズ)
Instructions ー作り方ー
1 清潔な小鍋にハーブと水を入れます。中火にかけ、沸騰したらフタを半分閉めます。
2 水の量が半分くらいになるまで、そのまま10分ほど煮込みます。
3 火から下ろしたらフタをしめ、1時間おいてハーブの成分をじっくりと抽出します。
4 茶こしでハーブをこします。仕上げにエッセンシャルオイルを加えたら完成です。
5 保存容器に詰め替え、冷蔵庫で保存します。
Options ー材料の選び方ー
エッセンシャルオイル
エッセンシャルオイルは、ハーブの成分が濃く抽出されたものです。仕上げに2滴ほど加えると、化粧水の効果を強めることができます。
おすすめのエッセンシャルオイル
・炎症や赤みのある肌に:ラベンダー、カモミール
・肌をなめらかにする:ローズマリー、ゼラニウム、カレンデュラ
・肌を引き締めツヤを出す:フランキンセンス、ローズ
私が使ったのは、無印良品の「オレゴン ラベンダー」です。アメリカのポートランド店の限定商品です。こういったご当地限定品を使うと、化粧水作りがさらに楽しくなります。ご旅行の際にはぜひエッセンシャルオイルコーナーをのぞいてみてくださいね。
Preserve ー保存の仕方ー
冷蔵保存:5~7日
完成した化粧水は、密閉容器に移し、あら熱が完全に冷めたことを確認したら、容器のふたを閉めます。
菌を繁殖させないためにも、保存瓶は事前に消毒するのがおすすめです。
ガラス製なら煮沸消毒を、プラスチック製ならアルコールスプレーを使って消毒することができます。(ガラス瓶もアルコールスプレーで消毒してもOKです)
ハーブ化粧水の使い方
ハーブ化粧水は冷蔵で保存するため、使用するときにはかなりひんやりとします。
使用する前に、使う分を手の平に取り、体温で温めてから顔全体になじませてください。
パッティングに使う場合には、コットンにたっぷりと含ませ、両手ではさんで温めるようにしてから、丁寧にパッティングします。
ハーブ化粧水におすすめのハーブ

肌に栄養とツヤを与えるレモンバーム
肌の状態によって、使うハーブを1種類、または複数ブレンドさせて化粧水を作ることができます。
ハーブ化粧水に特に人気のハーブは、★のハーブ(カレンデュラ、カモミール、ミント、ローズマリー、ラベンダー、ローズ、ウィッチヘーゼル)です。
セントジョンズワート | ニキビや吹き出物に。炎症を抑え、肌にうるおいを与える。天然オイルが小じわを減らす効果も。抗酸化物質を豊富に含み、老化肌に効果あり。 |
ラベンダー★ | 肌がピリピリと炎症を起こす時に。肌をなめらかにし、刺激を抑える。優雅な花の香りが特徴。 |
ゼラニウム | オイリー肌におすすめ。肌の皮脂バランスを調節し、シワを防ぐ。 |
ローズ★ | 収れん作用により、肌のキメを整えツヤを出す。媚薬の作用もあり、女性を美しくするハーブと言われている。 |
ミント★ | 肌をリフレッシュさせ、むくみを軽減。皮膚を清潔に保ち、ツヤとうるおいを与える。冷却感のある香りが特徴。 |
カモミール★ | 乾燥肌におすすめ。肌に潤いを与えなめらかに。肌の炎症を抑え、にきびを軽減する効果も。 |
ウィッチヘーゼル★ | にきび肌におすすめ。優れた収れん作用を持つため、皮脂のバランスを調節し、毛穴を引き締める。 |
レモンバーム | 肌に栄養を与え、新陳代謝を促進。抗酸化作用もあり。 |
フランキンセンス | 肌の調子を整え、毛穴を引き締める。肌の老化予防にも。 |
カレンデュラ★ | 肌に高濃度で栄養を与える。ニキビを軽減し、肌を清潔に保つ。肌のひび割れを治癒する効果も。 |
ローズマリー★ | 肌の保湿に優れたハーブ。小じわを軽減し、肌にツヤを与える。 |
グリーンティー | エラスチンとコラーゲンを安定させる抗酸化物質を豊富に含む。肌にシワとハリを与える。 |
自分のためだけの化粧水
市販の化粧水のコストは1~2円?
市販のコスメは、最新科学を利用して作られています。
そのことを考えると、市販のコスメも併用して使っていくのが良いかもしれません。
とは言え、私たちが市販品を買う時、そのお金のほとんどは、コスメの中身「以外」に払われていることになります。
いわゆる、メーカー側の「利益」「手間賃」「研究費」「タレントのギャラ」「無駄に凝った容器に対するデザイン費」などに、私たちはお金を払うことになるのです。
商売なのでそこはやむを得ませんが、なんでも、市販の化粧水の原料費は1~2円なのだとか。ショッキングですよね。
自分で作るのなら、コスメの「中身」に100%のお金をかけることができます。
どんなに高級な材料を使っても、市販品の金額は絶対に超えません。ハーブはオーガニックの質の良いものを選び、お気に入りのエッセンシャルオイルもぜひ加えてみてください。
贅沢な成分をたっぷりと使ってもお財布に優しい、手作りハーブ化粧水できれいになりましょう。