エルダーフラワーの効能6つ|科学的効果と禁忌・安全な使用量
エルダーフラワー|Elderflower
ハーブ名: エルダーフラワー
学名: Sambucus nigra
別名: セイヨウニワトコ
分類: スイカズラ科
特徴: ビタミンCが豊富で強い抗酸化作用を持つ。インフルエンザの予防にも効果的。
エルダーフラワーとは?
エルダーの木に咲く花が「エルダーフラワー」です。薄黄色で星形の、小さな花です。
エルダーフラワーは、ドイツやヨーロッパでは伝統的医学で頻繁に使われてきたハーブで、副鼻腔炎の治療に役立てられてきました。
抗酸化作用と抗ウイルス作用があるため、風邪薬としての使用法が人気です。
エルダーフラワーから作るハーブティーは大変おいしく、肌につければスキンケアのローションにもなります。
エルダーフラワーの良い香りは、飲み物や食品、化粧品の香り付けとして幅広く利用されています。
生のまま、または乾燥させた花を使います。
エルダーフラワーの効能6つ
ビタミンC
エルダーフラワーはビタミンCを豊富に含んでいます。ビタミンCには、酸化ストレスから細胞を守る作用があり、心臓病やガン、糖尿病などの生活習慣病の予防になります。またビタミンCは鉄分の吸収力を高めるため、ネトルなどの鉄分豊富なハーブとのブレンドがおすすめです。
抗酸化作用
エルダーフラワーに豊富に含まれるビタミンC、フラボノイド、ケルセチンには、強い抗酸化作用があります。抗酸化作用は、フリーラジカルが引き起こす病気を事前に防ぐのに役立ちます。
インフルエンザ
エルダーフラワーは「インフルエンザの特効薬」と呼ばれ、研究でもインフルエンザの症状を軽減させる効果が明らかになっています。
コレステロール
エルダーフラワーに含まれるケルセチンにはコレステロール値を下げる作用があり、心筋梗塞、脳梗塞などの深刻な病気のリスクを減少させます。
炎症を抑える
エルダーフラワーには抗炎症作用があるため、副鼻腔炎や関節炎、皮膚の腫れと痛みに有効に働きます。
解毒作用
発汗・利尿作用により、体内から余分な塩分や老廃物、毒素を排出します。
科学から見たエルダーフラワーの効能
抗酸化作用
2017年の研究によると、エルダーフラワーには、エルダーベリーよりも多くの抗酸化物質を含んでおり、ガンなどの深刻な病気の予防に役立ちます。[1]
抗炎症作用
2017年の研究では、エルダーフラワーに含まれる化学成分が強力な抗炎症作用を示すことが明らかになりました。これにより、炎症が原因で起きる関節炎や副鼻腔炎、気管支炎、ガンや認知症の治療薬となる可能性があります。[2]
インフルエンザ
2006年の研究では、エルダーフラワーの抽出物が鳥インフルエンザの細胞に対して有効に働くことが分かっています。
2016年のオーストラリアの研究では、エルダーフラワーの抽出物が風邪やインフルエンザの症状を短縮する効果が分かりました。実験は、312人の被験者を2つのグループに分け、偽薬とエルダーフラワーの抽出物を摂取した場合の比較で行われました。結果は、エルダーフラワーの抽出物を摂取したグループの方が、偽薬を摂取したグループよりも早い症状の回復が見られました。
エルダーフラワーの禁忌・注意点
葉も薬用ですが、毒が含まれているため、専門家の指導なしには飲用しないようにしましょう。
エルダーフラワーの味と香り/使い方
エルダーフラワーの味と香り
わずかに甘く、マイルドで、優しい花の香りがします。
ハーブ薬としての使い方
ハーブティー: 風邪やインフルエンザの予防に。水1カップに対して小さじ2のエルダーフラワーを使ってハーブティーを作ります。150mlを1日3回飲むと効果的です。
ハーブマウスウォッシュ(うがい薬):エルダーフラワーのハーブティーは、うがい薬としても利用できます。咳やインフルエンザ、風邪や喉の痛みに効果的です。
チンキ剤: 花粉症に効果的です。小さじ1を水で薄め、1日3~4回飲みます。