風邪からがん予防まで|エキナセアの効能と効果を出すための飲み方を徹底解説

風邪からがん予防まで|エキナセアの効能と効果を出すための飲み方を徹底解説

秋冬になると「エキナセアが風邪に効果的」という話を聞く方も多いかと思います。

エキナセアは、その薬効を利用した商品だけでも世界中で年間3500億円もの売り上げがあると言われています。

いまや多くの人が愛用している人気のハーブ「エキナセア」を、あなも生活に取り入れてみませんか?

この記事では、エキナセアの効能だけではなく、次の点についても深く掘り下げて解説していきます。

 エキナセアは本当に風邪に効くの?
 エキナセアの効果を出すにはどうしたらいいの?

今年はエキナセアで風邪知らずを目指しましょう!

エキナセアってどんなハーブ?

エキナセアってどんなハーブ?

エキナセアは北米原産のハーブで、見た目の華やかさからガーデニングでも人気があります。
簡単に育つので、庭師に人気の花なのだとか。

エキナセアは、すでに何世紀も前から薬として使われてきました。

インディアン部族は、毒蛇にかまれた時の傷薬や解毒剤として、他のどのハーブよりもエキナセアを活用していたという記録が残っています。近代では定番の風邪薬として処方されていたそうです。

抗生物質が登場してからは病院でエキナセアを処方することはなくなりましたが、それでも「免疫力を高める薬草」として、今でもその人気が衰えることはありません。

ドイツでは、エキナセアは尿路感染症、上気道感染症、風邪などの自然薬として正式に承認されています。

欧米では、メディカルハーブの代表格とされるほど、強力な効能を持っています。

エキナセアの効能

エキナセアと言えば「免疫力アップ」ですが、他にも役立つ効能をたくさん持っています。ここでは、主要な4つの効能をご紹介していきます。

 エキナセアの4つの効能

 ・がん予防
 ・免疫力を高める
 ・抗酸化作用
 ・血糖値を下げる

効能1|がん予防

エキナセアは、抗がん療法に使われているハーブです。

研究では、エキナセアのエキスが大腸がんの細胞の増殖を抑えたという結果が出ています。研究者は「エキナセアを毎日摂ることは確かに老化したマウスの寿命を延ばし、白血病を大幅に抑制することができた」と述べています。

まだ人体の実験で証明された効能ではないようですが、それでも飲んでおいて損はしないハーブだと思います。

効能2|免疫力を高める

エキナセアの一番有名な効能は「免疫力アップ」です。

免疫系を刺激することで、風邪やその他の病気の発生リスクを抑えるとされています。

研究によると、エキナセアは風邪の期間を1日半短縮し、風邪をひく可能性を58%減らすとされています。
ただし、エキナセアの免疫力を高める効果は、飲む量や飲むタイミングによって大きく変わるとのことです。

エキナセアを効果的に使う方法については、記事後半で詳しく解説します。

効能3|抗酸化作用

エキナセアには、抗酸化物質が豊富に含まれています。

エキナセアの抗酸化物質は、フラボノイド、シコール酸、ロスマリン酸など、アンチエイジング効果で知られている成分です。
さらに、エキナセアに含まれる「アルカミド」という成分により、抗酸化作用がさらに強力になるのだとか。

エキナセアの抗酸化作用は強力です。心臓に関連する多くの疾患から細胞を守ってくれます。

効能4|血糖値を下げる

エキナセアは、血糖値を下げ、心臓病や糖尿病のリスクを低下させる可能性があると言われています。

エキナセアのエキスが、炭水化物の糖質の吸収を穏やかにしてくれることが研究で明らかになりました。
炭水化物は食べるとすぐに血糖値が急上昇するので、ぜひエキナセアを活用しておきたいですね。

エキナセアは風邪に効果なし?

エキナセアは風邪に効果なし?

1980年代に風邪薬として欧米で販売されたエキナセア。
その後も、免疫力を高めて風邪を予防するとして売り出されていますが、実はまだ風邪への効果は明らかになっていません。

エキナセアの風邪に対する研究はたくさん行われているものの、その結果はまちまちです。さらに成功した実験でも、条件が偏っていたり不備が指摘されたりしていて、まだまだ追加の研究が必要だと言われています

 1994年・2007年の研究により、エキナセアが風邪の治りを早める可能性が明らかになったものの、2005年の研究では「エキナセアが一般的な風邪に有効に働く証拠は見つからなかった」としています。

現在、エキナセアの風邪への効果は「小さな予防」の程度で、科学的な証拠はありません。
しかしながら、「試す価値はある」と述べる研究者が多いのも事実です。

エキナセアの風邪の治癒効果については今後の研究に期待ということろでしょうか。

次の章では、エキナセアの効果を最大限に引き出すための方法をご紹介します。

エキナセアの効果を出す飲み方は?

エキナセアの効果を出す飲み方は?

「エキナセアを使っていたのに風邪を引いてしまった」
「やっぱりエキナセアは効果がない」

という場合には、エキナセアを効果的に飲めていない可能性があります。
次の4つの項目を再確認してみると、効果を出すためのヒントが見つかるかもしれません。

1|ハーブティー vs チンキ どちらが効果的?

エキナセアを体内に取り入れるには、主に「ハーブティー」と「チンキ」という2つの方法があります。

ハーブティーはエキナセアの成分を水で抽出する方法で、チンキはアルコールで抽出する方法です。

どちらの方法でエキナセアを摂れば良いのか迷うかもしれませんが、効果が出やすいのは断然「チンキ」の方です。
ただし、飲みやすさではハーブティーが上です。

アルコールは強力な液体

エキナセアでチンキを作るには、アルコールに2週間漬ける必要があります。

その理由は、アルコールでエキナセアの細胞壁を壊し、中から有効成分をしっかりと引き出すためです。
このために、ハーブティーよりもチンキの方が効果が強くなります。

エキナセアのチンキの作り方

エキナセアを瓶につめ、アルコールに2週間ひたします。最後にエキナセアを取り除いたら完成です。アルコール度数の強いお酒を使えば、数十年の間、常温で保存することができます。チンキを作る場合のエキナセアとアルコールの割合は次の通りです。

フレッシュ・エキナセアのチンキの比率
エキナセア:アルコール=1:2

ドライ・エキナセアのチンキの比率
エキナセア:アルコール=1:5

フレッシュ(生)のエキナセアには水分が含まれているために、チンキが薄まります。ドライエキナセアを使う方が、チンキは強力になります。

ハーブティーは煮込んで作ると強力に

エキナセアのハーブティーは、煮込んで作って「渋い!」と感じるくらいにしないと、なかなか効き目が出ないと言われています。(誰が言ったのかというと、メディカルハーブの学校の超ベテランの先生です。)

エキナセアの花びらだけでハーブティーを作るのなら、緑茶のように「蒸らして」ハーブティーを作ってもOKです。しかしながら、効果を出したい場合には、蒸らし時間は最低でも20分は必要です。

根の部分でハーブティーを作るなら、必ず「煮出して」ハーブティーを作りましょう。硬い根は煮込まないと、有効成分はほぼ抽出されません。

エキナセアティーの作り方(3杯分=1日分)

花びらだけの場合
エキナセアのドライフラワー大さじ1を600mlのお湯で20分以上蒸らします。

 根がミックスされている/根だけの場合
エキナセアのドライハーブ大さじ1を600mlのお湯で10分間煮込みます。

長く煮込んだ味が飲みづらく感じる場合には、完成したあとにお湯で薄めても大丈夫です。ぜひじっくりと有効成分を引き出してみてくださいね。

2|効果を出すための量はどのくらい?

エキナセアが効かない原因には、「飲む量と回数が少なすぎること」が考えられます。

1日に飲む回数

エキナセアは「1日1回、一気に飲む」という方法は、効き目が出にくくなるのでNGです。1日3回に分けて飲むようにしましょう。

1日に飲む量

エキナセアを1日に摂る量は、しっかりとはかっておくと確実です。
エキナセアは強いハーブなので、下記の適量を超えないようにご注意ください。

エキナセアの1日の適量

エキナセアのチンキの場合
小さじ1/2~1を1日3回飲みます。(1日に飲む量:大さじ1~2)
アルコールを飛ばしたい場合にはチンキに熱湯を加えます。

エキナセアのハーブティーの場合
200mlを1日3回飲みます。(1日に飲む量:600ml)

参考文献:『Encyclopedia of Herbal Medicine: 550 Herbs and Remedies for Common Ailments』 by Chevallier, Andrew

風邪を引いて24時間以内は「集中的に飲む」

自然療法では、エキナセアの効果を出すために「風邪を引いてから最初の24時間は2倍の量のエキナセアをとる」という方法が用いられています。

しかしながら、専門家の相談なしに行う場合には、量を2倍にするのは危険が伴います。

そこでおすすめなのは、「量」ではなく「回数」を2倍にする方法です。

 エキナセアの効果の出る飲み方(1)

1日分のエキナセアティー/エキナセアチンキを、1日5~6回に分けて飲む

エキナセアの成分が体に流れ続けている状態を保つと、より効果が出やすくなります。ぜひお試しを。

3|飲むタイミング

エキナセアは、いつチンキやハーブティーを飲むかによっても効果の強さが変わるとされています。

空腹時は効果が強く出る

エキナセアの効果が一番強く出るのは「空腹時」です。

とはいえ、そのまま飲むと体に負担になので、コップ1杯の水と一緒に摂ることが勧められています。

 エキナセアの効果の出る飲み方(2)

空腹時に、コップ一杯の水の後にエキナセアを飲む

コップ1杯の水をプラスすることにより、エキナセアの刺激から体を守ることができます。

しかしながら、この方法は満腹時よりも体に負担がかかります。もし実行される場合には、ご自分の体調をよく観察した上で、十分に注意しながら行ってください。

4|短期集中で飲む

エキナセアは、短い期間で集中して摂ることで効果を発揮できるハーブです。
短期集中とは、具体的には2~3週間です。

なぜ短期集中が良いのかというと、エキナセアは「刺激剤」だからです。
体内の細胞に刺激を与えて活発に働かせることで、良い作用をもたらすハーブです。

刺激が長期期間にわたると体に負担がかかるので、カレンダーに飲んだ日をメモしつつ、3週間を超えないようにしましょう。

 エキナセアは集中して摂る

エキナセアを摂取する期間は最長3週間までが最適です。その間は、なるべく1日1杯は飲むようにして、短期集中で体をケアしていきましょう。

 ちなみにエキナセアを8週間以上続けて摂ると、肝臓に損傷を与えたり、免疫システムを狂わせる可能性があります。くれぐれもご注意ください。

エキナセアの副作用・注意点

エキナセアの副作用・注意点

ここからは、エキナセアの安全性や飲む上での注意点をご紹介します。

エキナセアは安全なハーブ?

 3週間以内の摂取なら安全性が高い

エキナセアは短い期間で摂取する場合のみ、一般的には安全なハーブとされています。

 ・エキナセアから作るハーブティーやチンキは、最長3週間までの摂取にとどめておく必要があります。

 ・エキナセアのエキス入りの市販の製品を摂取する場合には、製品によって安全な期間は異なります。最長では6か月連続して飲んでも安全な製品もあるようです。詳しくは製品の注意書きをご確認ください。

妊娠中・授乳中の摂取

 安全性は確立されていないので避けるのがおすすめ

妊娠中・授乳中のエキナセアの摂取は、一般的に短期間であれば安全性が高いとされています。

研究では「妊娠初期の胎児にも害を与えることなく安全に摂取できる」という証拠が見つかったとのことです。
しかしながら「追加の調査が必要」と結論付けられているので、結局のところ安全性は確立されていません。

安全かどうかが確実に分かるまでは、エキナセアの摂取を控えるのが安心です。
特に妊娠初期には、どのハーブも摂らないことをおすすめします。

子供に与えてもOK?

 12歳以下に与える場合は安全性が確立されていない

エキナセアが免疫力を高める効能を持つことから、子供に与えたいという方も多いと思います。

エキナセアは「2歳以上の子供のほとんどが安全に摂取することができる」とされています。しかしながら、そのうち約7%はアレルギーを発症する可能性があるとのことです。

また一部の機関では、12歳未満の子供へのエキナセアの摂取を推奨しないとしています。

安全性を考えるなら、小さい子供にはエキナセアを与えない方が良さそうです。

エキナセアでアレルギーが出やすい人とは?

エキナセアを摂ることで、アレルギーを起こす人もいます。次のような方はアレルギーが発症する可能性が高いのでご注意ください。

1 キク科アレルギーの人

ブタクサ、マリーゴールド、カモミールなどのキク科の植物に花粉症などのアレルギーがある場合は、エキナセアの摂取は控えましょう。

2 アトピーなどのアレルギーを持つ人

アトピーなどの遺伝性のアレルギーを持つ人も、エキナセアでアレルギーが発症する可能性が高くなります。

3 自己免疫疾患の人

エキナセアは免疫系に影響を与えるハーブです。自己免疫疾患がある場合は、エキナセアを使用すると症状が悪化する可能性があります。エキナセアを避けることをおすすめします。

エキナセアの相互作用について

エキナセアの相互作用について

エキナセアと一緒に飲むと影響を及ぼす可能性のある薬や成分をご紹介します。

カフェイン

エキナセアは、カフェインと相互作用を起こします。

エキナセアは、体がカフェインを分解するのを妨げ、頭痛や動悸息切れを引き起こす可能性があります。

コーヒーや緑茶、紅茶などと一緒に摂らないようにしましょう。

免疫抑制剤

免疫抑制剤とは免疫系を低下させる薬のことで、関節痛や大腸炎、ぜんそく、手術後などに用いられます。

エキナセアは、免疫抑制剤と相互作用を起こし、薬の作用を弱めてしまう可能性があります。

その他の薬

エキナセアと相互作用を起こすとされている薬は現在388件も確認されています。薬との併用は基本的に避ける方が良いでしょう。

エキナセアと重大な相互作用を起こす薬剤
 ・ラサギリン(パーキンソン病の治療薬)
 ・チザニジン(こむら返り、筋肉の強張りの治療薬)

エキナセアと相互作用を起こす薬剤
 ・アベマシクリブ(乳がんの治療薬)
 ・アビラテロン(前立腺癌の治療薬)
 ・ベプリジル(狭心症の治療薬)など

参考文献:Drugs.com

エキナセアを育てて薬を作る

エキナセアを育てて薬を作る

エキナセアで体質改善をしたい場合には、エキナセアをご自分で育ててみることをおすすめします。

なぜなら、エキナセアが新鮮であればあるほど、エキナセアの効能も強くなるからです。

フレッシュでもドライでも新鮮さが大事

「新鮮」というのは、フレッシュエキナセアだけではなく、ドライエキナセアの場合も同じです。

採れたてを乾燥させてすぐにハーブティーやチンキを作ると、かなり強い効能を持つハーブ薬が完成します。

特にエキナセアの「根」の部分は、48時間経つと(たとえ乾燥させたとしても)酸化してしまい、効能が半減します。

購入したドライエキナセアではどうしても酸化を避けられないので、自家栽培がおすすめです。

エキナセアを育てる難易度は?

エキナセアは簡単に育てることのできる植物です。花を咲かせるのもさほど難しくはありません。

株分けも簡単に行うことができるので、根の収穫もしやすいです。

エキナセアの育て方

日向を好みます。特に暑くて乾燥した気候が大好きな植物です。

土壌は弱アルカリ性のものを用意しましょう。

エキナセアは1.3mほどまで成長します。それに合わせてスペースを確保してから種まきをすると良いです。1mほどの間隔をあけて植えると育ちやすくなります。

エキナセアは春に種まきをし、秋に株分けして増やすことができます。

エキナセアのおすすめの種類

エキナセアは観賞用も含めると、種類がたくさんあります。

おすすめは「エキナセア・プルプレア」です。
プルプレアは育てやすい上に、一番強い効能を持っています。

 おすすめのエキナセア

名前:エキナセア・プルプレア/ムラサキバレンギク
学名:Echinacea purpurea

どの部分を使う?

強い効能があるのは、エキナセアの花と根です。
とはいえ、葉と茎も薬用として使われます。

花は、花びらだけを取ってサラダに振りかけて食べてもおいしいです。

根はスープの具材や炒め物に加えることができます。

葉と茎でグリーンスムージーを作ることもできます。味は万人向けではありませんが、栄養豊富なので挑戦してみる価値ありです。

エキナセアで風邪予防をしましょう!

今回は、エキナセアの効能や魅力についてご紹介しました。

エキナセアは風邪の症状が強く出てからも使われるハーブですが、できるなら風邪の引きはじめに摂るのがおすすめです。

そして、無理をしてエキナセアで風邪を治そうとしないことも大切です。症状が辛いときには迷わず病院へ行きましょう。

エキナセアをうまく使って、体に負担をかけずに風邪予防をしていきたいものですね。